ヨーロッパ競馬2010開幕

昨日(3月20日)、復活祭を控えてやっとヨーロッパの平場競争が開幕しました。とは言っても平場競走そのものは年初から各地で行われていますが、私が競馬日記で取り上げるパターン・レースが始まるのは例年3月の復活祭前のこと。

さて昨日はイギリスでウィンター・ダービー(GⅢ)が、フランスではエクスバリ賞(GⅢ)が行われました。先ずはイギリスから。

イギリスは、所謂芝コースの平場競走開幕は未だ先のこと。ドンカスターは来週、3月27日がオープンです。
昨日行われたウィンター・ダービー(GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン)はオール・ウェザー・コースで行われる数少ないパターン競走の一つ。冬競馬の総決算と目されるレースですね。

14頭の登録がありましたが、1頭が取り消して13頭立て。去年の勝馬シンティロ Scintillo は後に芝コースでも活躍し、ジャパン・カップにも参戦していますから、今年最初のパターン・レースと雖も見逃せません。

人気は12月にオール・ウェザー・コースのリステッド戦を2連勝したトランキル・タイガー Tranquil Tiger に集中、ここは負ける要素が無いと見做されて13対8の圧倒的1番人気に支持されていました。

そしてレースも人気どおり、逃げるスイーツ・ミー Suits Me を直線入り口で捉えると、そのまま押し切って差し返すスイーツ・ミーを4分の3馬身抑えて人気に応えました。3着は首差で人気薄のパロディオ Pallodio の順。
勝利騎手はトム・クィーリー、調教師は彼のヘンリー・セシルというコンビです。

勝ったトランキル・タイガーは、ドバイ・ワールド・カップを目標にしているトゥワイス・オーヴァー Twice Over の調教パートナーを務める6歳馬。これでドバイでのトゥワイス・オーヴァーへの支持率も上がるでしょう。
パターン・レースの優勝はこれが初めてですが、既にリステッド戦には7勝の実績を持つ実力馬です。

騎乗したクィーリーによれば、先頭に立つと気を抜く癖のある馬で、この日も2着馬に差し返されたのはそれ故。直線で一気にリードを広げた貯金が功を奏した形です。

続いてドーヴァー海峡を渡り、フランスはサン=クルー競馬場で行われたフランス最初のパターン・レースを観戦しましよう。

エクスバリ賞(GⅢ、4歳上、2000メートル)は9頭立て。人気は昨秋にニューマーケットでプライド・ステークスを制したアシャランダ Ashalanda に集まりました(5対2)が、休み明けが響いたのでしょうか、後方待機策も実らず7着に敗退しました。状況を考えれば決して悪い結果ではない、というコメントが出されています。

勝ったのは昨年のこのレースで3着だった5歳馬チンチョン Chinchon 、41対10の人気に応えました。騎手は冬の間に日本でも騎乗していた名手クリストフ・スミオン、調教師はカルロス・ラフォン=パリアスという方。

2着は2馬身差でスターリッシュ Starlish 、3着はハナ差でラ・ブーム La Boum という結果です。
去年の覇者コート・カニパル Court Canibal もペリエ騎手で参戦していましたが、果敢に逃げたものの末脚をなくし5着と奮いませんでした。

勝ったチンチョンは、去年香港に遠征してクィーン・エリザベスⅡ世カップで4着に健闘しています。今年も同じ路線を歩むことが計画されているそうです。

ということで、パターン・レースの開幕戦をレポートしました。今年も英愛仏のパターン競走を全て報告して行く予定ですので、競馬ファンの皆様、宜しくお願い致します。

 

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