強者弱者(80)

中日

 二十二日 春季皇霊祭、彼岸の中日にて六阿弥陀に詣づるもの多し。田端近郊は近年著しく開けたれば、往昔の野趣今は見る可からず。紅塵堆裡の市人が三々五々うちつれて偶歩を郊外に運び、武蔵野の自然に江戸特有の俳趣味を鼓吹せられたる時代は既に過ぎたり。

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この年の彼岸の中日は22日でした。
春季皇霊祭は明治時代の祭日の一つ、天皇が皇霊殿で歴代の天皇の霊を祭る祭祀のことです。現在は宗教色が弱められ、春分の日として定着しているのは承知の通りでしょう。

六阿弥陀については、強者弱者(4)で既に取り上げました(2009年9月26日の日記)。そちらを参照してください。

 

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