2頭のベルモント馬の対決は? ブルックリン・ハンデ

今週末のアメリカ競馬は、いよいよ三冠のフィナーレであるベルモント・ステークスが行われます。ニューヨークのベルモント競馬場はお祭り状態になりますが、先ず前日の金曜日はG戦が2鞍。前夜祭のレポートです。

先ずはポーカー・ハンデキャップ Poker H (芝GⅢ、3歳上、8ハロン)。アメリカでグレード・システムが導入された当時には無かったレースで、創設は1985年。3歳馬にも出走権利はありますが、ベルモント・ステークスの前日と言う時期もあって、未だ3歳馬が勝ったことはありません。
今年の勝馬はカレイジャス・キャット Courageous Cat 。5頭立て。スタートは1番でしたが、直ぐに外からダッシュしたイールド・ボギー Yield Bogey の2番手に控えます。一旦は逃げ馬から7馬身も離されましたが徐々に進出、直線では粘るイールド・ボギーに2馬身4分の1差を付けて快勝。これが今シーズンのデビュー戦、Gレースは3勝目になります。
調教師はウイリアム・モット、騎手はホセ・レズカノ。

そしてブルックリン・ハンデキャップ Brooklyn H (GⅡ、3歳上、12ハロン)。この歴史ある長距離戦がGⅡであることに驚きを禁じ得ません。1887年創設の伝統ある一戦で、先日行われたメトロポリタン・ハンデ、この後行われるサバーバン・ハンデと合わせてニューヨークのハンデキャップ三冠を構成するレース。かつてはメトロポリタン→サバーバン→ブルックリンの順で行われ、距離も徐々に伸びるシリーズでした。当然ながらGシステムが導入されたころはGⅠ戦でしたが、1993年以降はGⅡに格下げされています。長距離戦が嫌われる昨今の傾向故でしょうが、少し寂しい気もしますね。
今回もメトロポリタン・ハンデの勝馬は出てきませんでした。今年の勝馬はバードラン Birdrun 。こちらも5頭立て。長距離戦ということでゆったりした、しかし揃ったスタート。第1コーナー(クラブハウス・ターン)で先頭に立ったバードランがそのまま2着のドロッセルマイヤー Drosselmeyer に3馬身4分の3差を付けて逃げ切ってしまいました。ペースが落ち着いてからの順位は最後まで変わらず。典型的なアメリカ競馬の「行った行った」でした。2着のドロッセルマイヤーは去年のこの日にベルモント・ステークスに勝った馬。一旦はバードランに並びかけましたがそこまで。ここは実力通り勝って欲しかったと思います。2009年のベルモント勝馬エルダーファー Eldaafer も出走していましたが、こちらは4着。
バードランが1マイル半の距離に走るのは初めて、G戦も初勝利となります。これで通算成績は19戦6勝。
調教師もウイリアム・モットで、この日のG戦ダブル達成です。こちらの騎手はラジーヴ・マラーでした。

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