ヘイドックとニューマーケットのGⅢ

土曜日のイギリスは2場、夫々1鞍づつのGⅢ戦が行われました。

先ずは good で行われたヘイドック競馬場のローズ・オブ・ランカスター・ステークス Rose Of Lancaster S (GⅢ、3歳上、1マイル2ハロン95ヤード)。
8頭立て。人気は割れ、3対1の1番人気に2頭が並びました。いずれもパターン・レース勝鞍は無いものの、リステッド戦に勝ち、パターン戦でもそこそこ健闘している馬。サー・マイケル・スタウト厩舎の5歳馬クラス・イズ・クラス Class Is Class とゴドルフィンの4歳馬サージャー Sajihaa です。

レースはヒルズ厩舎、カーリッド・アブダッラー所有のクリティカル・モーメント Critical Moment が逃げて淡々と進みますが、直線入り口でドラマが待っていました。後方を掛かり気味に進んでいたゴドルフィンの副将格シモン・ド・モンフォール Simon De Montfort が何かに躓くようにして落馬、ダービー・ジョッキーのミケール・バルザロナを振り落してしまいます。
この落馬は致命的なものではなく、馬も騎手も無事。後方のアクシデントは知らず、終始2~3番手に付けていたキーレン・ファロン騎乗のクラス・イズ・クラスが抜け出して他馬を引き離し、最後はファロン騎手が後ろを振り返る余裕で名前の通りの楽勝。2着エルーシヴ・ピンパーネル Elusive Pimpernel に3馬身半差を付けていました。更に4分の3馬身差3着にホット・プロスペクト Hot Prospect が入り、人気の一頭サージャーは2番手追走も伸びず7着敗退。

もう一つのパターン戦は、同じく good で行われたニューマーケット競馬場のスイート・ソレラ・ステークス Sweet Solera S (GⅢ、2歳牝、7ハロン)。
11頭がパドックを周回していましたが、デビュー2戦目のセマーイェル Semayyel がスタート地点に向かうのを拒否、この時点で発走除外となります。続いてスタートではアルサーディ Arsaadi がゲートインを嫌い、これまた発走除外。結局は9頭立てでスタートが切られました。

しかしレースは順当で、5対2の1番人気に支持されたゴドルフィンのディコース Discourse の独り舞台。2着リリーズ・エンジェル Lily’s Angel に4馬身半差を付ける圧勝でした。逃げたキネティカ Kinetica が更に1馬身4分の1差で3着。

ディスコースはマームド・アル・ザローニ厩舎、ランフランコ・デットーリ騎乗で、4番手からゴール前1ハロンで抜け出す競馬センスの良さが光りました。同じニューマーケットの6ハロン新馬戦に続く連勝で2戦無敗。レース内容から1マイルにも問題はなさそうで、登録のあるフィリーズ・マイルに向かうことになるでしょう。
この圧勝にブックメーカーも素早く反応、来年の1000ギニーに7対1から10対1の範囲でオッズが出されました。

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