クレイヴァン・ミーティング始まる

昨日、漸くイギリスのパターン・レースが本格的にスタートしました。ニューマーケット競馬場のクレイヴァン・ミーティング初日。先週末に障害の名物レースであるグランド・ナショナルが終わり、ファンの眼も平場に移ってきたようです。

初日のパターン・レースは1鞍、1000ギニーの伝統的なトライアルとなるネル・グィン・ステークス Nell Gwyn S (GⅢ、3歳牝、7ハロン)が行われました。馬場状態は good 。
出走馬は13頭。クラシック本番を2週間後に控え、有力各馬には直行組が多いようです。断然人気になる馬は見当たりません。
そんな中で3対1の1番人気に支持されたのは、ゴドルフィンのピンパーネル Pimpernel 。この冬はドバイで過ごし、UAE1000ギニーで2着してきた馬、デットーリが騎乗します。2番人気(5対1)は2歳時にプレステージ・ステークス(GⅢ)を制したリーガル・レルム Regal Realm 。

レースは内枠を引いた馬が好スタート、1番枠のエクサレット Excelette がハナに立って2番枠のエセンティーピー Esentepe がこれを追走します。人気のピンパーネルは後方待機。
残り2ハロンでエクサレットがバテて後退、押し出されるようにエセンティーピーが先頭に立ち、後続各馬も追い込み態勢に入りますが、先頭との差は中々詰まりません。
エセンティーピーはそのままリードを保ち、これも先行したナヤーラ Nayarra を首差抑えての番狂わせです。後続馬群から抜け出したリリーズ・エンジェル Lily’s Angel が半馬身差3着。ピンパーネルは結局後方のまま11着に惨敗し、2番人気のリーガル・レルムは更に後の12着。
勝ったエセンティーピーは28対1とブービー人気、2着のナヤーラも20対1(9番人気)と大荒れの結果でした。勝馬と3着馬は同じオーナー(所謂共同馬主のグループ)の持ち馬です。

リチャード・ハノン厩舎、パット・ダブス騎乗のエセンティーピーは、これまで10戦1勝。前走がシーズン・デビューで、ケンプトンのオールウェザー・コースで3着でした。28対1というオッズは妥当だったと言えましょう。
調教師の息子で助手を務めるハノン・ジュニアによると、同馬には1000ギニーの登録は無く、ヨークのミュジドラ・ステークスに向かいたい意向。それでもオーナー・サイドは1000ギニー出走に意欲的で、現時点では次走は未定です。

一方、人気薄ながら2着したナヤーラはミック・シャノン厩舎、マーチン・ダイヤー騎乗。昨秋イタリア・グラン・クリテリウム(GⅠ)に勝った馬で、GⅠ馬としてのペナルティー(3ポンド)を背負っての首差だけに、斤量差が無ければ勝っていたと判断しても良さそう。
結果的にはレース経験とペースが勝負を左右したネル・グィンですが、このトライアルに勝って本番も制したのはここ10年では2006年のスペシオザ Speciosa のみ。どうやら今年もクラシックには繋がらない結果になったように思います。

なおこの日はヨーロピアン・フリー・ハンデキャップ(リステッド、3歳、7ハロン)も行われ、7頭立てを制したのは最後方から一気の追い込みを決めたテルワー Telwaar 。1番人気(10対11)のズンビ Zumbi は5着。
ピーター・チャップル=ハイアム厩舎、ウイリアム・ビュイック騎乗の2番人気(9対2)でしたが、この馬も2000ギニーの登録は無く、既に登録を済ませている仏2000ギニーに向かうと思われます。

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1件の返信

  1. まとめteみた.【クレイヴァン・ミーティング始まる】

    昨日、漸くイギリスのパターン・レースが本格的にスタートしました。ニューマーケット競馬場のクレイヴに障害の名物レースであるグランド・ナショナルが終わり、ファンの眼も平場に…

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