波乱が続くサンタ・アニタ
昨日はマーチン・ルーサー・キング牧師誕生日の休日、サンタ・アニタ競馬場でG戦が行われました。土曜日からの三日連続G戦開催、その代わり来週のG戦は土曜日のみで、アメリカの水準でも比較的静かな1月の競馬番組も終わりが近づいています。
その一戦がサンタ・イネズ・ステークス Santa Ynez S (GⅡ、3歳牝、6.5ハロン)。春のクラシックに向け、3歳牝馬戦線のスタートが切って落とされました。fast の馬場に1頭取り消しの7頭立て。競馬記者の圧倒的支持を得て前年の2歳牝馬チャンピオンに選出されたばかりのビホールダー Beholder 登場、BCジュヴェナイル・フィリーズ(GⅠ)の覇者に対し他は全て未勝利勝ちのみというメンバーとあっては1対5のダントツ1番人気に支持されるのも止むを得ない所、ここは先ず負けるはずがない一戦でしょう。
スタートは全馬一線、最低人気(36対1)のスモール・ムーヴス Small Moves と2番人気(と言っても8対1)のドーンズ・チャーム Dawn’s Charm が先頭を争います。スモール・ムーヴスが早くも後退する中、楽な手応えで2番手に上がってきたビホールダーがそのまま楽勝かと思われましたが、何とドーンズ・チャームを交わすのに精一杯。前半は最後方に甘んじていた4番人気(それでも20対1)のルネーズ・タイタン Reneer’s Titan が直線で最内を衝き、ラチ沿いに一気に差を詰めると、外の2頭の叩き合いを横目に抜け出して4分の3馬身差の番狂わせです。2着は辛うじてハナ差ビホールダーが先着し、ドーンズ・チャームが3着。ルネーズ・タイタンに騎乗したタイラー・ベイズ騎手は直線半ばでムチを落とし、ゴールイン後もクラブハウスターンで勢い余って落馬するほど。思いもよらぬ快走にジョッキーも慌てたのでしょうか。幸い、人馬共に負傷は無し。
ダグ・オネイル師が管理するルネーズ・タイタンは、去年6月のハリウッドでデビュー勝ち。そのあとステークスに二度出走して勝てませんでしたが(12月のハリウッド・スターレットGⅠは6着)、豪快な追込みには長目が集まっていた存在。今回がステークス、G戦共に初制覇となります。
一方敗れたビホールダー陣営、リチャード・マンデラ調教師は、直線の叩き合いで消耗したのが敗因との見方、3月2日のラス・ヴァージェネス・ステークスでの巻き返しを図る由。
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