珍しい連覇のヴィシー大賞典

夏競馬を目前にして、ローカル競馬の頂点の一つ、ヴィーシー=オーヴェルニュ大賞典 Grand Prix de Vichy-Auvergne (GⅢ、3歳上、2000メートル)が行われました。もちろんヴィシー競馬場、馬場は soft 、9頭立て。
去年の仏ダービー馬サオノア Saonoa が去年のニエル賞以来の勝ち星を求めて出走、6対4の1番人気に支持されていました。1年以上勝鞍が無いためGⅠ勝のペナルティーは無く、斤量的にも不利はありません。

しかしサオノアは又しても末脚不発、クラシックを制した去年春夏の気力は失せてしまったのでしょうか、6着に終わりました。優勝は、ペースが遅いと見て積極的にハナに立った3番人気(47対10)で7歳馬サガ・ドリーム Saga Dream の逃げ切り勝ち。2着ヴァリー・ジェム Vally Gem とは首差でしたが、GⅡ(昨秋のコンセイユ・ド・パリ賞)勝ちのペナルティー4ポンドを背負っていたことを考えれば着差以上の内容でしょう。3着は2馬身半差で前走ボルドー大賞典(リステッド)を制したシャマルガン Shamalgan 。

巧みな騎乗が光ったクリストフ・スミオン騎手は、このレース5勝目と相性もバッチリ。サガ・ドリームは、今年初戦にエクスバリー賞(GⅢ)に勝っておりG戦は3勝目。前走ラ・クープ(GⅢ)は5着でしたが、歴戦の古馬、今後も休み無くG戦に挑戦し続ける予定だそうです。
管理するフレディー・ルメルシェ師は同馬のオーナーでもあり、言わばオーナー/トレーナーとしての勝利。不思議な因縁で、去年のヴィシー大賞典を制したノー・リスク・アット・オール No Risk At All もジャン=ポール・ガロリーニ氏がオーナー/トレーナーでした。調教師が自身で馬を所有する例はヨーロッパでは決して珍しくありませんが、G戦をこのような形で連勝するのは珍しいことじゃないでしょうか。

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