ワルシャワ・フィルのプロムス初登場

前日のロッテルダム・フィルに続いて、昨日のプロムスにはポーランドからワルシャワ・フィルが客演しました。指揮のヴィットと共にプロムスは初登場だそうです。

≪Prom 55≫
ルトスワフスキ/管弦楽のための協奏曲
ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲第2番
     ~休憩~
パヌフニク/悲劇的序曲
パヌフニク/子守歌
ショスタコーヴィチ/交響曲第6番
 ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮/アントニ・ヴィット
 アレキサンダー・メルニコフ(ピアノ)

今年のプロムスのテーマでもあるポーランド音楽特集の一環、もちろんルトスワフスキの他にアンジェイ・パヌフニクの短い作品が2曲取り上げられました。
ヴィットは10年務めた同オケの芸術監督として最後は最後のコンサートだそうで、来年からはスペインのナヴァラ管弦楽団の首席とクラコフ・フィルの名誉指揮者に就任するのだそうな。もちろんワルシャワ・フィルには今後も客演するでしょう。

個人的にヴィットは日フィルに客演したことがあり、その時もマエストロ・サロンで話を聞くことが出来ました。もちろんルトスワフスキの管弦楽のための協奏曲がメインでしたが、キラールのクシェサニで盛り上がった記憶があります。
今回のルトスワフスキも良い演奏には違いありませんが、やはりナマで聴いた日フィルとの名演の方が遥かに印象が強かったと思います。

ショスタコーヴィチを弾いたメルニコフもプロムス・デビューの由。ショスタコーヴィチの前奏曲とフーガの録音がブレイクしたばかりですから、お得意の作品に会場も大沸き。アンコールにドビュッシーの前奏曲から花火が披露されました。こんな凄い花火、聴いたことない。

後半のパヌフニクは日本では馴染がありませんが、尾高忠明氏が「カチンの墓碑銘」を時々取り上げていて、それを聴いたことがあります。
悲劇的序曲はナチに対する抗議の音楽で、極めて厳しい作品。一方ララバイは対照的なもので、ロンドンの夜の散歩の印象を描いたもの。

曲の合間には楽屋裏で楽員にインタヴューが挟まれる珍しい実況です。
最後はショスタコーヴィチの比較的軽い交響曲。アンコールにプロコフィエフの古典交響曲からガヴォットと、ルトスワフスキの小組曲からハラ・ポルカが演奏されました。

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