メゾン=ラフィットのギニー・トライアル

小生、4月3日に緊急入院、5日間の治療を終えて先ほどやっと帰宅した次第。その間パソコンもネットも無縁でしたので、ブログの更新が滞っていました。
これから不在の間の記事を回復して行きますが、病み上がりでペースはゆるり。休み休みアップして行く積りです。

ということで4月3日、メゾン=ラフィット競馬場で春一番のクラシック・トライアルが行われました。単にフランスのクラシックに留まらず、イギリスのクラシックに向けても挑戦者を送り出すレースとして知られています。
ニューマーケットのギニーと同じ直線距離で行われるのが、その強力な要因であることはヨーロッパ競馬ファンなら既にご存知でしょう。

今年は good と比較的乾いた馬場、先に行われたのがジェベル賞 Prix Djebel (GⅢ、3歳牡せん、1400メートル)。7頭が出走し、有力馬は全てシーズン初戦を迎えるメンバーです。6対4の1番人気に支持されたのは、目下3連勝、ストライキで延期されたクリテリウム・ド・メゾン=ラフィット(GⅡ)を制したキラム Kiram 。エクリプス賞(GⅢ)に加え三つ目のG戦を狙いますが、もちろん目標はクラシックです。
レースは例によってスローの流れ、終いだけの競馬となりました。逃げたアンペリアトール Inperiator を一気に捉えたのは3頭。ほぼ一戦に並ぶ大接戦で、短頭差で制したのは3番人気(7対2)のチャーム・スピリット Charm Spirit 。中団から伸びたキラムは僅かに届かず2着で、負けてなお強しの印象。同じく短頭差で逃げたアンペリアトールが3着に粘り、これも短頭差でブックランナー Bookrunner が4着。2番人気(14対5)でクリテリウム・インターナショナル(GⅠ)2着のアーンショウ Earnshaw は後方から追い込むも5着まで。

チャーム・スピリットは、フレディー・ヘッド厩舎、オリヴィエ・ペリエ騎乗。2戦目のロンシャンで初勝利を挙げ、2歳最終戦のジャン=リュック・ラガルデール賞(GⅠ)は3着でした。ヘッド師によれば、フランスより英2000ギニー向きとのこと、ニューマーケットに挑戦する可能性が高そうです。この勝利でギニーのオッズは25対1に上がりました。敗れたキラムも多頭数で紛れが多いフランスよりニューマーケットに向かう公算が高そう。

一方、牝馬によるアンプルーダンス賞 Prix Imprudence (GⅢ、3歳牝、1400メートル)。こちらには10頭が参戦し、ファーブル厩舎でニューマーケットのオー・ソー・シャープ・ステークス(GⅢ)を勝っているミス・フランス Miss France が8対5の1番人気。

フェタン・ホア Fetan Joa が逃げ、ミス・フランスは後方待機。チーヴリー・パーク(GⅠ)覇者で2番人気(19対10)ヴォルダ Vorda が先行して一旦抜け出しましたが、中団の内に待機していた伏兵(229対10、8番人気)エクセランス Xcellence が外に出して追い上げ、ゴール寸前でヴォルダを短首差捉える逆転気。2馬身半差でダンシング・サンズ Dancing Sands が3着に追い込み、ミス・フランスは6着敗退。
フランソワ・ドゥーメン厩舎、クリスチャン・デムーロ騎乗のエクセランスは、ここメゾン=ラフィットで未勝利を脱したあと、11月中旬にストで順延されたミエスク賞(GⅢ)で2着した馬。これで5戦2勝2着2回となります。エクセランスには英1000ギニーに登録が無いため、仏ギニーに向かうことが確実でしょう。フランスのクラシックではフランス産馬が勝てば賞金とは別にボーナースが出る制度があり、フランス産馬エクセランスにはこちらの方が魅力的です。

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