メゾン=ラフィットのG戦2鞍

昨日の日曜日、フランスのメゾン=ラフィット競馬場でG戦が2鞍行われましたが、何れも本来このコースで行われてきたレースですが、時期的にはバラバラだったものを一つに纏めたという感覚でしょうか。
馬場は good 、先ずユージェーヌ・アダム賞 Prix Eugene Adam (GⅡ、3歳、2000メートル)は10頭が参戦。去年フランスの2歳チャンピオンで、無傷でジャン=リュック・ラガルデール賞(GⅠ)を制したアルトラ Ultra が17対10の1番人気。冬場はダービー候補と目されていましたが、何故か春シーズンは全休。2歳10月以来久々の登場となります。(再起が遅れた理由は調べていません)

レースはスタンド側と遠い側の二手に分かれる流れとなり、スタンド側は最低人気(52対1)のラマルク Lamarck が、遠い側は6番人気(10対1)のヴィセラーノ Viserano が逃げてペースを作ります。
しかし結果はスタンド側の圧勝となり、4番手を進んだ4番人気(36対5)のヘシェム Heshem が、5番手から追走する本命アルトラに4分の3馬身を付けて優勝。3馬身差の3着にも、スタンド側の最後方から追い込んだ7番人気(12対1)のスペクトロスコープ Spectroscope が食い込んでいます。

勝ったヘシェムは本命アルトラとは対照的に3歳になってからデビューした馬で、デビューのサン=クルーの2000メートルでは3着でしたが、そのあと何れもシャンティーの1900メートル条件戦に2連勝。4戦目のG戦初挑戦でのステークス初勝利です。長期休養明けで2着と健闘したアルトラ共々、秋競馬に期待を繋ぎました。

もう一鞍はメッシドール賞 Prix Messidor (GⅢ、3歳上、1600メートル)。5頭立てと寂しいメンバーになりましたが、去年のユージェーヌ・アダム賞に勝ったダリーヤン Dariyan が11対10の1番人気。今期のガネー賞(GⅠ)勝馬で、前走イスパハン賞(GⅠ)ではエイシンヒカリに完敗の2着だった馬です。中距離中心に活躍してきただけに、1マイルは距離が短いのでは、という死角があります。

レースはシンプル。最低人気(11対1)のシャッターバグ Shutterbug が逃げ、4番人気(67対10)のミスター・オーウェン Mr Owen が2番手。以下、2番人気(11対5)のヴァダモス Vadamos が3番手、ダリーヤンは4番手を進み、3番人気(43対10)のテリトリーズ Territories が最後方という流れ。
結果、外から残り1ハロンで抜け出したヴァダモスが、ミスター・オーウェンに3馬身差を付ける完勝。短首差でテリトリーズが追い込み、ダリーヤンは不安が的中したか、最下位での入線となりました。逃げ馬も捉えられなかったのですから、敗因は距離適性以外にもあるのかも知れません。

アンドレ・ファーブル厩舎、ヴィンセント・シャミノー騎乗のヴァダモスは、前走イスパハン賞の4着馬。その前はミュゲ賞(GⅡ)に勝っており、本命馬とは逆に距離が短かったこと、馬場が乾いてスピードが活きるコースだったことが勝因と言えそうです。

 

 

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