重の長距離馬が制したポモヌ賞

フランスの夏競馬、ドーヴィル競馬場も愈々佳境に入り、今週は金曜日から日曜日までの3日間、連日の様にG戦が行われます。
しかし天候には恵まれないようで、昨日の馬場は very soft 。確か去年も同じようなレポートを書いた覚えがありますので、近年の天候不順がフランス随一のリゾート地にも影を落としているようです。

ということでポモヌ賞 Prix de Pomone (GⅡ、3歳上牝、2500メートル)、10頭が出走してきましたが、3歳馬の出走はありません。実際このレースを3歳馬が制したのは2004年が最後で、それから10年間出ていないことになります。
既にG戦に勝っているものの最近は調子が今一つの馬、これまでG戦では一息足りなかった馬などが揃って難解なレース。13対5の1番人気には、前走モーリス・ド・ニエィユ賞(GⅡ)で3着に追い込んだものの斜行で5着に降着となった5歳馬フリーネ Frine が推されていました。前走は今期初戦、叩かれての変わり身と、末脚に期待が集まったようです。

レースは5番人気(17対2)で、去年のドーヴィルでG戦を2勝している夏女カクテル・クィーン Coctail Queen が逃げ、フリーネは後方2頭のペアで待機。不良馬場もあって逃げ馬との差が中々縮まらない中、前半4番手を追走していた2番人気(31対10)のバイノ・ホープ Baino Hope がジリジリと差を詰め、残り80ヤードでカクテル・クィーンを捉えると、1馬身4分の3差を付けて優勝。フリーネも追い上げましたが、4分の3差届かず3着に終わりました。
勝ったバイノ・ホープはジャン=クロード・ルジェ厩舎、クリストフ・スミオン騎乗で、これがG戦初勝利となる4歳馬。去年は3000メートルのリステッド戦に勝ち、同じく3000メートルのショドネー賞(GⅡ)でも3着していました。今期はサン=クルーの条件戦に勝ち、前走リヨン大賞典(リステッド)で2着、通算成績は10戦6勝2着3回3着1回と、着外の無い堅実なステイヤーと言えるでしょう。もちろん馬場は重ければ重い程良いタイプ、と思われます。

 

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