メッシの第一弾

10月10日のアメリカは、1年でも珍しい程に静かな土曜日。G戦はベルモントとキーンランドで夫々芝の1戦づつでした。

先ずベルモント競馬場のニッカーボッカー・ステークス Knickerbocker S (芝GⅢ、3歳上、9ハロン)は firm の芝に2頭が取り消して9頭立て。マンノウォー(芝GⅠ)とボウリング・グリーン(芝GⅡ)で2着、前走ソード・ダンサー(芝GⅠ)では凱旋門賞2着のフリントシャー Flintshire の4着したウォー・ダンサー War Dancer が5対2の1番人気。
レースは大外枠発走のブービー人気(34対1)のケージ・ファイター Cage Fighter がゴール寸前まで逃げ粘ってあわやと思わせましたが、前半は9馬身程置かれて最後方に待機した3番人気(7対1)のメッシ Messi が直線では5頭の大外から追い上げ、直線半ばでも無理かと思える位置から一気に末脚を爆発させ、ゴール寸前でケージ・ファイターはハナ差捉えて優勝。半馬身差で2番人気(7対2)のミスター・スピーカー Mr Speaker が5番手から3着に追い込みました。ウォー・ダンサーは2番手追走も7着敗退。
グレアム・モーション厩舎、ジョン・ヴェラスケス騎乗のメッシは、ドイツ出身。ドイツでは12戦2勝でしたが、アメリカではこれが4戦目で3勝し、ステークスは初勝利となります。アメリカでの唯一の敗戦はソード・ダンサー・インヴィテーショナルでのもの。それがアメリカでのG戦デビューでもありました。

一方キーンランド競馬場ではGⅠのクイーン・エリザベスⅡ世チャレンジ・カップ Queen Elizabeth Ⅱ Challenge Cup (芝GⅠ、3歳牝、9ハロン)。3歳牝馬限定のためBCの対象ではなく、9頭が出走し、サラトガのレイク・プラシッド(芝GⅡ)とベルモントのサンド・ポイント(芝GⅡ)に連勝しているゴドルフィンのセンティエロ・イタリア Sentiero Italia が3対5の1番人気。
レースは最低人気(61対1)のミズ・マネー Mizz Money が逃げましたが、第3コーナーで一杯。替って2番手を追走していた7番人気(19対1)のハー・エミネンシー Her Emmynency が先頭に立ち、直線では内に切り込みながらギリギリ粘り込んでの番狂わせ。前半4番手に付けていた3番人気(8対1)のミス・テンプル・シティー Miss Temple City が内ラチ沿いに脚を伸ばしましたが、直線に向いて直ぐにハー・エミネンシーが切れ込んだため一旦馬をチェック。立て直して追い上げ頭差の2着でしたが、当然ながらヴァン・ダイク騎手が異議申し立てをします。しかし裁決は審議の上で入線通りの確定を言い渡しました。2馬身4分の3差で6番手から追い上げたセンティエロ・イタリアは3着まで。
マイケル・シュティドハム厩舎、フロラン・ジェルー騎乗のハー・エミネンシーは、2歳時にデル・マー・デビュタント(GⅠ)で2着していた馬。今夏のデル・マー・オークス(GⅠ)でも2着で、G戦は初勝利ながら、サンタ・アニタのサーファー・ガール・ステークスに続きステークスは2勝目となります。BCは来年チャレンジすることにしている由。

 

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