10月8日のアメリカ競馬(2)ケンタッキー編

ニューヨークに続いて、秋開催がオープンして二日目のキーンランド競馬場から、5鞍のG戦レポート。こちらは3鞍がBCの対象レースです。やはりレース順に見ていくと、

第5レースのセレクト・ステークス Select S (芝GⅢ、3歳上、5.5ハロン)はBCの対象レースではなく、2頭が取り消して12頭立て。去年のBCターフ・スプリントの勝馬で、その後香港とイギリスを転戦してきたモンゴリアン・サタデイ Mongolian Saturday が4対1の1番人気。
11番人気(31対1)の伏兵ブッチェーロ Bucchero が飛ばし、モンゴリアン・サタデイは逃げ馬をピタリとマークの3番手。直線では馬場の中央を通って抜け出すと、前半は後方2番で待機した5番人気(8対1)ホギー Hogy の猛追を辛うじて半馬身凌いで人気に応えました。1馬身4分の1差の3着は、5番手を進んだ8番人気(19対1)のフロント・ポケット・マネー Front Pocket Money と、7番手から伸びた同じ8番人気のガルトン Galton が同着。
エネビッシュ・ガンバット厩舎、カルロス・モンタルヴォ騎乗のモンゴリアン・サタデイは、去年のこのレース2着からBCを制した6歳牡馬。BCの優先出走権を得たわけではありませんが、資格十分で今年もBCターフ・スプリント連覇に向かいます。

第6レースのサラブレッド・クラブ・オブ・アメリカ・ステークス Thoroughbre Club of America S (GⅡ、3歳上牝、6ハロン)。BCフィリー・アンド・メア・スプリントの対象レースで、8頭立て。3月にガルフストリームでインサイド・インフォメーション・ステークス(GⅢ)に勝ったストーンタスティック Stonetastic がイーヴンの1番人気。
そのストーンタスティックが逃げ、直線もそのままリードを保っていましたが、出遅れから前半5番手に待機した2番人気(3対1)のアイリッシュ・ジャスパー Irish Jasper が内ラチギリギリのコースをスルスルと抜け、本命馬に1馬身4分の3差を付ける鮮やかな勝利。2番手を追走した3番人気(7対2)のベンダブル Bendable が首差で3着に入りました。
チャド・ブラウン厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のアイリッシュ・ジャスパーは、去年ベルモントでヴィクトリー・ライド(GⅢ)、ピムリコでもミス・プリークネス(GⅢ)に勝ったのに続き、G戦は3勝目、ステークスも5勝目となります。出走権を得てBCに向かうことになるでしょう。

第7レースのファースト・レディー・ステークス First Lady S (芝GⅠ、3歳上牝、8ハロン)は、同じ芝のマイルでこの日シャドウェル・ターフ・マイルが組まれているため、BCの対象ではありません。10頭が出走してきましたが、ここまで牡馬を蹴散らして8連勝している無敵のテーピン Tepin が2対5で圧倒的な1番人気。去年も勝ったBCマイルでも本命視されている女傑のトライアルです。
大外10番枠から飛び出した6番人気(29対1)のフォト・コール Photo Call が2番手以下を10馬身も離す捨て身の逃げ戦法。テーピンは3番手から追い出しに掛かりましたが、余りにも楽に逃がし過ぎたため、最後は2馬身4分の3差まで詰めるのがやっと、去年8月以来の黒星となりました。3馬身半差で2番手を追走した2番人気(3対1)のセレスタイン Celestine が3着に入りましたが、これもれっきとしたGⅠ馬です。
トッド・プレッチャー厩舎、ケント・デサーモ騎乗のフォト・コールは、去年9月のロデオ・ドライヴ・ステークスに続く二つ目のGⅠ勝利。今年4月にガルフストリームでオーキッド・ステークス(芝GⅢ、11ハロン)に勝って以来の勝鞍で、その間は芝の長距離G戦ばかりを使われてきました。1マイルは去年7月以来のレースでもあります。敗れたテーピンの目標はあくまでもBCマイルの2連覇。ここは試走で、これで本番に向けて万全の仕上がりが期待できそうです。

第8毛レースはブリーダーズ・フューチュリティー Breeders’ Futurity (GⅠ、2歳、8.5ハロン)。BCジュヴェナイルの対象レースです。12頭と頭数が揃い、前走ホープフル・ステークス(GⅠ)で1番人ながら落馬してしまい、ほとんどレースをしていないクラシック・エンパイア Classic Empire が8対5の1番人気。今回はブリンカーを初めて装着し、準備万端です。
10番人気(42対1)の伏兵ワイルド・ショット Wild Shot の逃げを3番手でマークしたクラシック・エンパイア、第4コーナーで早くも先頭に立つと、最後方から追い込む8番人気(18対1)のルッキン・アット・リー Lookin At Lee に3馬身差を付けて余裕の楽勝。逃げたワイルド・ショットが1馬身差の3着に粘りました。
マーク・カッセ厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のクラシック・エンパイアは、新馬戦とバシュフォード・マナー・ステークス(GⅢ)に連勝して、前走がホープフル。これで4戦3勝とし、真面に走れば2歳チャンピオンであることを、BCでも証明したいところでしょう。

最後に第9レースのシャドウェル・ターフ・マイル Shadwell Turf Mile (芝GⅠ、3歳上、8ハロン)。BCマイルの対象レースで、ファースト・レディー組を合わせてBCへのトライアルと見て良いでしょう。11頭が参戦し、顕実にG戦で好走し、初めてのGⅠ挑戦となったマンハッタン(芝GⅠ)でもフリントシャー Flinntshire の2着したイロニコス(アイロニカス) Ironicus が3対1の1番人気。
11番人気(62対1)のプルーヴェン Pleuven が逃げ、イロニコスは後方3番手。2番手を追走した4番人気(7対1)のミス・テンプル・シティー Miss Temple City が直線で前を捉え、大外を通ってイロニコスが鬼脚を爆発させましたが僅かに頭差届かず、本命馬は惜しい星を落としました。半馬身差で3番手から伸びた3番人気(5対1)のトゥーリスト Tourist が3着。
グレアム・モーション厩舎、エドガー・プラード騎乗のミス・テンプル・シティーは、春のキーンランドで牝馬として初めてメーカーズ46マイル(芝GⅠ)を制した4歳馬。勝ったGⅠ戦何れもが牡馬を破ってのものとなりました。皮肉なことに、前回のGⅠ勝ちからは3戦続けて牝馬限定戦で敗戦。牡馬と混じって走った方が燃えるタイプなのでしょうか。ならばBCマイルも大いに期待したいところ。

 

 

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