ご隠居一行のドイツ珍道中(3)ケルンとリンブルクの旅

私共ご隠居一行は小弦楽音楽祭の三日前にフランクフルト入りしたので、月曜と火曜は観光旅行という設定。二日間ともグリーン・ツアーズのバスツアーを利用してドイツ各地を巡る計画です。もちろん事前に作戦会議を重ね、夫々のプロが手配を済ませたもの。料金は事前に支払い済みで、原則として追加チャージは掛かりません。
初日の目的地はケルンとリンブルク。同社のツアー番号では16番で、9時半スタートで6時半終了の予定。ツアーのパンフレットには日本語案内もあって、そのまま転記すると、
「2000年の文化と歴史的遺産を誇る街ケルン。ヨーロッパ最大のゴシック様式の大聖堂は必見です。東方三賢人の聖櫃、ローマ時代の遺産や中世の建築物、そして現代アートシーンなど、ケルンの見所を2階建て観光バスで廻ります。途中、美しいリンブルクの町もご案内します。」

先ずはともあれ朝飯。前日の長旅でどんなに疲れていても外が明るくなれば起きてしまうのがご隠居。食堂が開くのを待ち兼ねるように7時には1階(0階)に降りてテーブルに着きます。
ドイツで食す最初の朝食は、さすがに美味いと感じましたね。機内で供されたパンの不味さには閉口したけれど、ホテルのパンは別物。ハムとソーセージはフランクフルトの看板でもあるだけにイケるし、コーヒーは幾らでも飲めるので文句は言うまい。

腹を満たせば満足。ツアーが出発するグリーン・ツアーズ前に移動。目の前が別組が泊まることになっているサヴォイ・ホテルです。
この日これを申し込んだのは我々7人だけだったようで、事務所前に登場したのは所謂観光バスではなく、8人乗りの大型?タクシー。ベラルーシ生まれで6か国語に通ずるという愛称アンドレイ、又はエンジェルが英語でガイドしてくれました。
天気は曇り時々雨。ツアーの後半では本降りになってきましたが、幸い外に出ている時は曇りか小雨程度。メンバーに余程の晴れ女(男)がいたんでしょうか。
ドイツ郊外の自動車道路は速度制限も無く、信号も無いためブッ飛ばすこと2時間。フランクフルトから189キロ離れたケルンは、東京から静岡という感覚でしょう。

現地では皆さん勝手に見て下さい、ということで大聖堂を一頻り見学。中ではミサが行われていましたが、オルガンの低音がヨーロッパならでは。
恐らくツアーでは定番の「お買いものタイム」では参加者の合意を得てファリーナ・ハウス、ケルンの「香の博物館」に移動。要するにオー・デ・コロン(ケルンの水)のことですな。
女性陣は目を輝かせてお土産用、あるいは自分用に香水を買っていましたが、男性はさして興味も無し。壁に貼られた1709年からの顧客リストを何気なく見ていてビックリ、何とベートーヴェンもお得意さんだったんですね。これは初めて知りましたワ。ベートーヴェンのことだから風呂も入らず、悪臭をコロンで誤魔化してたんでしょう。これからは、それを念頭に置いてラズモを聴かねばいかんぜよ。

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2階建てバスのケルン市内観光と言うのは、アンドレイ運転のコーチとは別にバスが出ていて、我々はそれに押し込められる仕掛け。途中で降りたのは何とか言う橋(Hohenzollembrucke だったかな)の麓から大聖堂を一望できる写真スポットだけ。オペラ座はあっちね、こっちは動物園というのは全て車窓から。
本格的にケルンを堪能したい人は、別途ホテルに泊まってゆっくり見て頂戴、ということ。

再びアンドレイの運転するコーチに戻って、昼食のサンドウィッチ二切れ(ランチ・ボックス付きツアー)。雨が強くなってきたためアンドレイ君に“リンブルクはパスしますか?”と聞かれたけれど、行くっきゃないでしょ。

リンブルクは中々趣がある古い教会で、これは見る価値があると思いましたね。ケルンは世界中の観光客で溢れていましたが、こちらは人影も疎ら。恐らくここを訪れる日本人はそう多くはないと思います。
もちろんケルンもプロテスタント教会ですが、ここは質素という点では最も素朴でしょう。14世紀の遺産というキリスト像は必見。

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幸いリンブルクを楽しんでいる間は雨も止んでいましたが、フランクフルトに戻る間はかなりの強い雨。渋滞もあったりして予定時間はオーバーし、コーチはホテルまでは行けないとのこと。恐らく残業時間には掛からないように、というツアーの規則もあるんでしょう。
結局ツアーが終了したのは予定より1時間遅れの午後7時半。それでも途中で“ホテル・ミネルヴァまで送ります”と変更してくれたのは、多分我々の行いが良かったから、ですよね。感謝のチップを忘れずに手渡してツアーはお開き。
ハイデルベルク大学卒というアンドレイ、日本語は出来ないということでしたが、帰るまでにはこちらの会話を反復できるほど。6か国語をマスターしただけあって、余程耳が良いんでしょう。いずれ日本語をマスターするかも。どうやら独立志向があるようで、個人のツアー・ガイド、日本語も大丈夫です、という看板を掲げる日が来るかもしれません。アンドレイ、頑張れ!!

夕食は前日スーパーを探しに出かけた時に見た「ダ・ミシュレ」というイタリア料理屋で。味はまぁまぁでしたが、分量の多さはご隠居向きじゃありません。それでも若い人たちは頑張って食べていました。

 

 

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