キング・ジョージ、枠順発表

キング・ジョージが明日の土曜日(7月26日)に迫ってきました。既に枠順が発表されています。
キング・ジョージ6世クイーン・エリザベス・ステークス(GⅠ、3歳上、1マイル4ハロン)
01 ユームザイン Youmzain
02 ペタラ・ベイ Petara Bay
03 アスク Ask
04 デューク・オブ・マーマレイド Duke of Marmalade
05 レッド・ロック・キャニオン Red Rock Canyon
06 マカーサー Macarthur
07 ルカルノ Lucarno
08 パパル・ブル Papal Bull
夏のアスコット、最大の呼び物が、この長ったらしい名前のレースです。8頭立てとやや寂しい気もしますが、例年それほど多頭数になるレースじゃありません。去年も7頭でしたしね。
寂しい感じが否めないのは、3歳馬が1頭も参加して来なかったこと。ニュー・アプローチでも出ていれば3歳と古馬の対決が見られたのですが、今年は早々と3歳有力どころが回避してしまいました。
70年代などはダービー→キング・ジョージというのが王道路線になり、実際に古馬を蹴散らしてチャンピオンの座につく馬が多かったのですが、時代の流れが変わっているのでしょうか。
その当時は3歳で競走を終えて引退、種牡馬になるケースが圧倒的に多かったものです。最近では4歳以降も現役を続ける馬が増えているんでしょうか、あえて3歳時に無理をしない傾向もあるようです。
それに加えて、秋の凱旋門賞のウエイトが高くなったことも原因でしょう。夏場も休みなく競馬を使えば、秋には反動がくる。ダービー→キング・ジョージ→凱旋門は競走馬の理想でしょうが、現実には極めて困難。
そうした諸々が見え隠れするキング・ジョージです。
さてメンバーを見渡せば、デューク・オブ・マーマレイド中心のレースと見られても当然でしょう。脚部故障が完治して本格化、今年はGⅠ3連勝ですから、ここも固いか、と。オブライエン厩舎のエースですしね。
しかしこの馬、実は1マイル半は今回が初体験なんですね。今年の3連勝も全て2000メートル。果してデュークは2400を克服できるか。そこが鍵でしょう。オブライエン師自身も、“やってみなければ判らない”という状況ですから。
父はデーンヒル Danehill 、母がラヴ・ミー・トゥルー Love Me True という血統。ここにもハッキリした回答はないようです。素晴らしい牝系であることは間違いないのですが、明確にステイヤーと言い切るだけの実績はありません。
日本の観点で一つ注目しておくと、2代母のラッシーズ・レディー Lassie’s Lady の産駒にアサクサマンボがいます。日本で走った馬で16戦2勝。距離的にはどうだったんでしょうか。
アサクサマンボは、デューク・オブ・マーマレイドから見れば叔父さんに当ります。
私は馬券を買う趣味はありませんが、もし買うとすれば、ここはユームザインでしょうか。去年のキング・ジョージも凱旋門もディラン・トーマスの2着。勝運に見放されていましたが、漸く前走のサン=クルー大賞典でソルジャー・オブ・フォーチュンを撃破。晴れてGⅠホースとして臨むここは正念場でしょう。この馬は血統面の不安はありません。勝負!! と行きたいですね。
オブライエン厩舎は3頭出しです。レッド・ロック・キャニオンは恐らくペースメーカーでしょうが、ロイヤル・アスコットでハードウィック・ステークスに勝ったマカーサーにはチャンスがあるかもしれません。
スタウト厩舎はアスクとパパル・ブルを送り込んできました。主戦のムーアは前走プリンス・オブ・ウェールズでデュークの5着に敗退したアスクを選択。
一方、ニューマーケットでプリンセス・オブ・ウェールズで2着したパパル・ブルには、フランスからオリヴィエ・ペリエが呼ばれましたね。一発が恐そう。
そのプリンセス・オブ・ウェールズに勝って復調をアピールした去年のセントレジャー馬・ルカルノも侮れませんね。この馬だって血統的には疑問があるのですが、現実にセントレジャーに勝っていますから、距離不安云々はナンセンス。本来の実力を出し切れば、勝ち負けまでいける器と見ています。
ということで、ザッとメンバーを見渡したときには若干寂しく思えましたが、あれこれ検討してみると、見どころの多いキング・ジョージと言えそうですね。

 

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