ジョージ・セル指揮ニューヨーク・フィル(5)
会社をリタイヤしたら忙しくなってしまい、このシリーズも少しサボっていました。罪滅ぼしに3シーズン分を纏めて紹介します。
更に、ニューヨーク・フィルは113シーズンを終えたあとヨーロッパ・ツァーに出掛け、セルも2晩のコンサートを指揮しました。そのプログラムも紹介しましょう。
尚、このヨーロッパ・ツアーは9月5日から10月5日まで、27回ものコンサートを行っています。指揮者は音楽監督のディミトリ・ミトロプーロスが中心。他にセルとグィド・カンテルリが分担しました。
エディンバラの他、ロンドン、ウィーン、ブリュッセル、ベルリン、パリ、バーゼル、ベルン、チューリヒ、ミラノ、ペルージァ、ローマ、ナポリ、アテネ、ジュネーヴ。ミトロプーロスの生地アテネでは、1日2公演などというハードな日程でした。
《第112シーズン》
1953年12月3・4日 カーネギーホール
ブラームス/ピアノ協奏曲第2番
ブラームス/交響曲第2番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ユージン・イストミン
1953年12月5日 カーネギーホール
ベルリオーズ/「ファウストの劫罰」~3つの管弦楽作品
ラロ/スペイン交響曲
フランク/交響曲
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/アルフレッド・カンポーリ
1953年12月6日 カーネギーホール
ラロ/スペイン交響曲
フランク/交響曲
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/アルフレッド・カンポーリ
1953年12月10目11日 カーネギーホール
ムソルグスキー/歌劇「ホヴァンシチーナ」前奏曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲第24番ハ短調K491
ブロッホ/シンフォニア・ブレーヴェ
シューマン/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/パウル・バドゥラ=スコダ
1953年12月12日 カーネギーホール
ブロッホ/シンフォニア・ブレーヴェ
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
シューマン/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ルドルフ・フィルクスニー
1953年12月13日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「エグモント」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
ムソルグスキー/歌劇「ホヴァンシチーナ」前奏曲
シューマン/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ルドルフ・フィルクスニー
1953年12月31日、1954年1月1日 カーネギーホール
ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲
ワーグナー/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
ブラームス/ピアノ協奏曲第1番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/レオン・フライシャー
1954年1月3日 カーネギーホール
ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲
ワーグナー/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲
ブラームス/ピアノ協奏曲第1番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/レオン・フライシャー
1954年1月7・8日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「エグモント」序曲
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン/交響曲第5番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/アイザック・スターン
1954年1月10日 カーネギーホール
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン/交響曲第5番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/アイザック・スターン
《第113シーズン》
1954年12月2・3日 カーネギーホール
ベルリオーズ「ローマの謝肉祭」序曲
バッハ/ヴァイオリン協奏曲イ短調
ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番
ブラッハー/パガニーニの主題による変奏曲 作品26
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/ナタン・ミルシテイン
1954年12月4日 カーネギーホール
モーツァルト/交響曲第35番
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
ブラッハー/パガニーニの主題による変奏曲 作品26
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クリフォード・カーゾン
1954年12月5日 カーネギーホール
ベルリオーズ/「ローマの謝肉祭」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
ブラッハー/パガニーニの主題による変奏曲 作品26
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クリフォード・カーゾン
1954年12月9・10日 カーネギーホール
ヤナーチェク/シンフォニエッタ
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲 作品43
シベリウス/交響曲第2番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ダニエル・ワイエンベルグ
1954年12月11日 カーネギーホール
ヤナーチェク/シンフォニエッタ
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番
シベリウス/交響曲第2番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ゲイリー・グラフマン
1954年12月12日 カーネギーホール
ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番
シベリウス/交響曲第2番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ゲイリー・グラフマン
1954年12月30・31日 カーネギーホール
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第3番
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン/交響曲第8番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/エリカ・モリーニ
1955年1月2日 カーネギーホール
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第3番
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」~ワルキューレの騎行
ベートーヴェン/交響曲第8番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/エリカ・モリーニ
1955年1月6・7日 カーネギーホール
スメタナ/歌劇「売られた花嫁」序曲
ショパン/ピアノ協奏曲第1番
ブラームス/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クラウディオ・アラウ
1955年1月9日 カーネギーホール
スメタナ/歌劇「売られた花嫁」序曲
ショパン/ピアノ協奏曲第2番
ブラームス/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クラウディオ・アラウ
《1955年ヨーロッパ・ツアー》
1955年9月8日 エディンバラ
ブラームス/ピアノ協奏曲第1番
ブラームス/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クリフォード・カーゾン
1955年9月9日 エディンバラ
ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲
ワーグナー/歌劇「ローエングリン」前奏曲
ワーグナー/ジークフリート牧歌
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
シベリウス/交響曲第2番
指揮/ジョージ・セル
《第114シーズン》
1955年12月1・2日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
ベートーヴェン/交響曲第6番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ユージン・イストミン
1955年12月3・4日 カーネギーホール
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第3番
モーツァルト/ヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョ ホ長調
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3番
ベートーヴェン/交響曲第6番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/ヨゼフ・シゲティ
1955年12月8・9日 カーネギーホール
ロッシーニ/歌劇「絹の梯子」序曲
ワーヘナール/チェロと管弦楽のための5つの絵画
サン=サーンス/チェロ協奏曲第1番
シベリウス/交響曲第2番
指揮/ジョージ・セル
チェロ/エドムンド・クルツ
1955年12月10・11日 カーネギーホール
ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第2番
シベリウス/交響曲第2番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/レオン・フライシャー
1955年12月15・16・18日 カーネギーホール
ラヴェル/ラ・ヴァルス
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク/交響曲第7番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/イヴリー・ギトリス
1955年12月22・23・25日 カーネギーホール
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキー/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/エリカ・モリーニ
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この3シーズンも基本的なレパートリーです。変わったものではブロッホ、ブラッハーあたり。フランクの交響曲というのも正規スタジオ録音が残されていないレパートリーだと思います。
セルはこのあと暫くニューヨーク・フィルの指揮台から遠ざかります。理由は分りませんが、音楽監督が交代したことも影響したのでしょう。
次にセルが戻ってくるのは1963年の2月末、6年ほどのブランクとなります。
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