ジョージ・セル指揮ニューヨーク・フィル(7)
ジョージ・セルの最終回です。
126シーズンは1回だけの登場。127シーズンも1度だけですが、これはルービンシュタインを迎えての慈善演奏会だったようです。一晩しか演奏していません。
そして最初にも書いたとおり、1969-1970シーズンからミュージック・アドヴァイザー兼首席客演指揮者に就任したのですが、このシーズンの終了と同時に逝去。事実上、ジョージ・セルとニューヨーク・フィルの最後のシーズンになってしまいました。
《第124シーズン》
1965年10月28・29・30日、11月1日 フィルハーモニックホール
ムソルグスキー/歌劇「ホヴァンシチーナ」前奏曲
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番
チャイコフスキー/交響曲第5番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ゲイリー・グラフマン
1965年11月4・5・6・8日 フィルハーモニックホール
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲変ロ長調K595
ブルックナー/交響曲第7番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クリフォード・カーゾン
1965年11・12・15日 フィルハーモニックホール
フォーレ/組曲「ペレアスとメリザンド」
ラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調
ベルリオーズ/イタリアのハロルド
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/グラント・ヨハンセン
ヴィオラ/ウイリアム・ランサー
1965年11月18・19・20・22日 フィルハーモニックホール
ドヴォルザーク/「謝肉祭」序曲
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲
ドヴォルザーク/交響曲第7番
指揮/ジョージ・セル
チェロ/ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
《第126シーズン》
1968年3月28・29・30日、4月1日 フィルハーモニックホール
モーツァルト/行進曲二長調K335-1、ハ長調K408-3
ベートーヴェン/交響曲第8番
プロコフィエフ/交響曲第5番
指揮/ジョージ・セル
《第127シーズン》
1969年4月8日 フィルハーモニックホール
R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」
モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番二短調K466
シューマン/ピアノ協奏曲
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/アルトゥール・ルービンシュタイン
《第128シーズン》
1969年11月13・14・15目17日 フィルハーモニックホール
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第2番
ベートーヴェン/交響曲第9番
指揮/ジョージ・セル
ソプラノ/ヒーザー・ハーパー
メゾ・ソプラノ/ジェーン・ホブソン
テノール/エルンスト・へフリガー
バス/トーマス・パウル
合唱/カメラータ・シンガーズ(指揮/エイブラハム・カプラン)
1969年11月20・21・22・24日 フィルハーモニックホール
マーラー/交響曲第6番
指揮/ジョージ・セル
1969年11月26・28・29日、12月1日 フィルハーモニックホール
ハイドン/交響曲第88番
モーツァルト/ピアノ協奏曲第26番二長調K536
カサドシュ/組曲第2番変ロ長調作品26
ラヴェル/「ダフニスとクロエ」組曲第2番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/ロベール・カサドシュ
1969年12月4・5・6・8日 フィルハーモニックホール
ヴェルディ/歌劇「運命の力」序曲
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲
シベリウス/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
チェロ/ピエール・フルニエ
1970年3月19・20・21・23日 フィルハーモニックホール
ベルリオーズ/歌劇「ベンベヌート・チェルリーニ」序曲
ラロ/スペイン交響曲
ディーリアス/「イルメリン」前奏曲
ドヴォルザーク/交響曲第8番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/イツァーク・パールマン
1970年3月26・27・28・30日 フィルハーモニックホール
ロッシーニ/歌劇「ランスへの旅」序曲
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K219
ブラームス/交響曲第4番
指揮/ジョージ・セル
ヴァイオリン/エディット・パイネマン
1970年4月2・3・4・6日 フィルハーモニックホール
ウォルトン/ヒンデミットの主題による変奏曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲第18番変ロ長調K456
フランク/交響曲
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クロード・フランク
1970年4月9・10・11・13日 フィルハーモニックホール
ベートーヴェン/「プロメテウスの創造物」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
ベートーヴェン/交響曲第7番
指揮/ジョージ・セル
ピアノ/クリフォード・カーゾン
*****
1969年11月に取り上げたカサドシュ作品は間違いではありません。もちろん当日モーツァルトを弾いたロベールですが、彼は作曲家でもありました。交響曲は7曲、ピアノ協奏曲は2曲作曲しているほか、3台のピアノのための協奏曲というのがあって、確かレコーディングされていたような記憶があります。第2組曲は純粋なオーケストラ作品。
これらのフログラムの中でも、ブルックナーの7番、シベリウスの4番、フォーレのペレアスとメリザンド、ベルリオーズのイタリアのハロルド、ディーリアスのイルメリン前奏曲、ウォルトンのヒンデミット変奏曲など、聴いてみたい作品も取り上げられています。
これらの録音が残っていれば、時代を反映してかなり良好なものと推察されます。主兵クリーヴランドとは違った味わいがあるかも。
いずれ掘り出し物として発見される可能性も大きいような気がしますね。
最近のコメント