今日の1枚(64)

今日は寒い。東京は今シーズン一番の寒さじゃないでしょうか。雨も降り続いているし、散歩も今日は中途退却。世間に用の無い人間は冬篭りの一日でしょう。
ベイヌムのバッハ、今日は2枚目です。
①ヨハン・セバスティアン・バッハ/管弦楽組曲第4番二長調BWV1069
②ヨハン・クリスティアン・バッハ/シンフォニア変ロ長調作品18-2
③ヨハン・クリスティアン・バッハ/シンフォニア二長調作品18-4
①は1956年4月10日のモノラル録音。
②と③は1958年10月6日と7日、ステレオ録音です。
録音場所はアムステルダムとだけ表記されていますが、もちろんコンセルトへボウでの録音でしょう。
フィリップスですから、いつもの通りプロデューサーの名前はありません。
①は昨日の1番から3番までと同様のことが言えます。繰り返しは、序曲は前半も後半もカットしていますが、残りの舞曲楽章は全て実行しています。
録音状態もフィリップスのモノラル録音としては最高クラスのもの。
②と③はベイヌムとしても最後期のステレオ録音。恐らくこのコンビの録音の中でも最高水準の音質です。
特に②は編成も③より小さいだけあって、オーケストラの各楽器の動きが手に取るように鮮明。
このシンフォニアは、昔NHKのFM放送のテーマに使われただけあって、古い音楽ファンには懐かしいもの。番組の名前は失念しましたが、夜7時台、リクエストでレコードを流す番組だったと思います。
そこで使われたレコードが正にこのベイヌム盤。出だしを聴けば、“あぁ、あれか”と思い出す方も多いはず。
このイタリア・スタイル(急・緩・急)のシンフォニアは、第3楽章だけに繰り返し記号があって、ベイヌムは最初の2箇所を実行、最後の最も長い繰り返しは省略しています。
③はトランペットとティンパニも加わるので、②よりやや遠くにマイクが設定されている模様。
これも繰り返しは第3楽章の前半だけですが、ベイヌムは実行しています。
なおオイレンブルク版では後半も繰り返すような印刷になっていますが、これは明らかに印刷ミスでしょう。
第3楽章の125小節から3小節ほど、軽くリタルダンドをかけているのが面白いところ。
参照楽譜
①ペータース Nr.578(4曲合本)
②ペータース Nr.3832a
③オイレンブルク No.521

 

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