ウィーン国立歌劇場公演「アドリアーナ・ルクヴルール」

一週間ほど前、ウィーン国立歌劇場のツイッターで急遽ライブストリーミングが行われるとの情報が流れ、現地時間で10月29日に行われた「アドリアーナ・ルクヴルール」が配信されました。日本時間では今日、早朝2時からライブで配信されたようです。
以前に登録しておいたメールアドレスとパスワードは有効で、何のトラブルもなくウィーンと回線が繋がりました。もちろんライブは深夜のことで見ませんでしたが、朝からアーカイヴの形で鑑賞し、今見終わったところ。

このオペラはロックダウン中に2014年2月の公演がアーカイヴ配信されていましたが、今回も同じマクヴィカー演出。既に紹介したのはエヴェリーノ・ピド指揮でゲオルギュー以下の舞台でしたが、今回は指揮者や歌手陣が一新されています。主なキャストは以下の通り。

アドリアーナ・ルクヴルール/エルモネラ・ヤオ Ermonela Jaho
マウリツィオ/ブライアン・ヤグデ Brian Jagde
ブイヨン公爵/エフゲニー・ソロドフニコフ Evgeny Solodovnikov
ブイヨン公妃/エリーナ・ガランチャ Elina Garanca
ミショネ/ニコラ・アライモ Nicola Alaimo
修道院長/アンドレア・ジョヴァンニー二 Andrea Giovannini
キノー/イリア・カザコフ Ilya Kazakov
ポアソン/アンジェロ・ポラック Angelo Pollak
ジュヴノー/イレアナ・トンカ Ileana Tonka
ダンジヴィル/パトリシア・ノルツ Patricia Nolz
指揮/アッシャー・フィッシュ Asher Fisch
演出/デヴィッド・マクヴィカー David McVicar
舞台/チャールズ・エドワーズ Charles Edwards
衣装/ブリギッテ・ライフェンシュトゥエル Brigitte Reiffenstuel
照明/アダム・シルヴァーマン Adam Silverman
振付/アンドリュー・ジョージ Andrew George

この配信、無料で見られるのが何時までかは何処にも表示されていないようですが、最短なら24時間と思われますので、気が付いた方は何を置いても視聴されることをお勧めしておきます。
2014年と決定的に異なるのは、昨日の上演だけあって画質も音質も格段に向上していること。私もこんなこともあろうかと、オーディオ・システムを一新したばかり。久し振りのウィーンを楽しみました。

思えばウィーンからのライブ・ストリーミングは、去年11月の「エフゲニ・オネーギン」以来じゃないでしょうか。それ以後も再度ロックダウンが行われたり、公演は再開したもののストリーミングの予定は立っていなかったのが現実。今回の配信は思いもよらず齎された朗報でした。
続いて11月15日にバレエの公演が配信されるようですが、そのあとは未定。以前のように毎月数本が配信され、有料でも良いから現地の雰囲気を伝えて欲しいものだと思います。

今回アドリアーナに抜擢されたエルモネラ・ヤオはアルバニア出身。英国ロイヤル・オペラでも評判となっているソプラノで、最近バッティストーニと共演したアルバムも話題になっているそうな。実際の舞台を本格的な配信で楽しめる絶好のチャンスです。

マウリツィオのブライアン・ヤクデ(取り合えずこう表記しておきます)は、アメリカの若手テノール。ウィーンでは既に「カヴァレリア・ルスティカーナ」のトゥリッドゥで高評価を得ているそうです。イケメンで姿も良く、これからカヴァラドッシ、ラダメス、カラフなどで世界を席巻していくスターになりそう。

ブイヨン公妃のガランチャに付いては改めて紹介する間でもありません。今回の舞台でも大喝采を浴びていました。彼女の同役は初めての体験です。
素晴らしいと思ったのは、ミショネのニコラ・アライモ。日本でもロッシーニの名称などでお馴染みの名バリトンですが、ここでミショネの複雑な心境を見事に歌っています。

ということで、オペラ好きな皆様、お早めに、そしてお見逃しなく。

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