今日の1枚(90)

春の花が一時に咲き始めて混乱状態。もう日の出は5時半を切っています。散歩に出る頃は既に日が高くなっているという・・・。
今日は「ワルキューレ」の第2幕ですが、ここは難所ですね。ここを克服すればワルキューレを制覇したことになりそう。
第2幕で新たに登場する歌手は、
ヴォータン/フェルディナント・フランツ(バリトン)
ブリュンヒルデ/マルタ・メードル(ソプラノ)
フリッカ/マルガレーテ・クローゼ(メゾ=ソプラノ)
以上の3人、もちろん第1幕の3人も第3場以降に出てきます。
フランツは1906年2月8日生まれのドイツのバス=バリトン。録音の時は48歳。ジークムントのズートハウスと同じ生年ですが、いわゆる早生まれなので日本風に言うと学年は一つ上です。特にウィーンでの活動暦はないようですが、ワーグナー歌手として世界中で活躍。本来はバスの声域でポーグナー、グルネマンツ、マルケ王を得意にしていました。バリトンの声域ではハンス・ザックス、ヴォータン、クルヴェナルなど。1959年5月25日、ミュンヘンで死去。
メードルについては「フィデリオ」のレオノーレで紹介済み。ワーグナー作品ではブリュンヒルデの他にジークリンデ、クンドリー、グートルーネを歌っています。メトロポリタン歌劇場にはブリュンヒルデでデビュー。
クローゼは1902年8月6日生まれのドイツのメゾ=ソプラノ。録音時は52歳。ウィーンでは1949年から歌っているようです。バイロイト音楽祭は戦前の常連でした(1936年から1942年まで)。
当時のドイツでは最も名高いメゾ。特にワーグナーとヴェルディを得意にし、オルフェオやカルメンも持ち役でした。1965年12月14日、ベルリンで死去。(ブックレットでは1968年死去となっていますが、オックスフォードのオペラ辞典では1965年。日本盤解説は間違いが多いので、オックスフォードを採用しました。)
第2幕は長いので通常のCD1枚には入り切りません。フルトヴェングラーの録音は92分かかっており、1枚目のCDにスコアの195ページまで、2枚目は576ページで切れ、最後は3枚目に突入します。
オペラ、特にワーグナー作品は一つの幕を通して聴くことが大切で、この点で当盤は使い勝手が悪くなっています。確かSACDならもっと長時間の収録が可能なはずですから、このワルキューレも1幕1枚収録としてSACD化すべきでしょう。メーカーの努力不足。
各場のトラックは、第2場が2枚目の3から、第3場は8の途中から、第4場は10、第5場が14の途中。トラックを振る場所も工夫が必要でしょう。
珍しく第2場の365ページでバス・クラリネットが落ちています。ウィーンフィルの正規録音でもこういうことがあるんですね。
第5場、497ページの7小節目の第1拍にティンパニ(C音)を追加。
参照楽譜
オイレンブルク No.908

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