土曜日のリングフィールド+

昨日は浜松の先までドライヴ、ぐったり疲れましたのでパソコンは開けてません。今朝も遅くに起き出して週末の競馬をチェック、ボチボチと報告していきます。
まず5月9日(土)は、リングフィールド競馬場から。この競馬場とメイ・ミーティングについても去年詳しく書いています。
取り上げるのは3レース。
リングフィールド・オークス・トライアル・ステークス(リステッド、3歳牝、1マイル3ハロン106ヤード)は当初GⅢに格付けされていたオークスのトライアル戦。1986年以降はリステッドに格下げになっています。
それでも去年2着のルック・ヒア Look Here はオークスに勝ちましたし、1999年に勝ったラムルマ Ramruma はオークスとのダブルを達成しています。
今年は9頭が出走、新馬勝ちしただけという馬も3頭顔を見せています。人気は今年2走目のミッドデイ Midday の5対2。
期待通りジュライ・ジャスミン July Jasmine を6馬身もぶっちぎる圧勝劇を演じました。3着は4分の3馬身でトッティー Tottie 。
調教師は既にオークスを8回制しているヘンリー・セシル翁。9度目の制覇なるかッ。
前走はオークスと同じエプサム競馬場、ブルーリバンド・トライアルでドビュッシーの2着に入っていますから、距離もコースもオークス候補の1頭になる条件は揃いました。
血統を見ると、父オアシス・ドリーム Oasis Dream にスタミナの不安が一杯なのですが、既に実績が距離不安を一掃しています。
加えて母ミッドサマー Midsummer もこのトライアル(2003年)で2着していますから、ミッドデイは母からスタミナを受け継いでいると思われますね。
この日もやや引っ掛かり気味に終始先行馬をマーク、下り坂も直線への入り方もスムーズ、トム・クイーリー Tom Queally 騎手の手綱に応えました。オーナーはカーリッド・アブダラー。
リングフィールド・ダービー・トライアル・ステークス(GⅢ、3歳、1マイル3ハロン106ヤード)は5頭立てですが、出走馬全てにダービー登録があり、真の意味でトライアルとなりました。
1932年創設、第1回の覇者エイプリル・ザ・フィフス April The Fifth はそのままダービーに勝ちましたし、トライアル/ダービーのダブルはこれまで7頭。最も近い例では1998年のハイ=ライズ High-Rise が挙げられるでしょう。
結果は混戦。優勝はオブライエン/ムルタ・コンビの1番人気(8対11)エイジ・オブ・アクエリアス Age Of Aquarius 。2着は首差でモンタフ Montaff 、3着も頭差と差なくファーザー・タイム Father Time という結果。
前日のオーモンド・ステークスでの騎乗で一斉攻撃を浴びたムルタ騎手ですが、この日は先頭をキープ、直線入り口で馬の若さから外を回り、一旦モンタフに交わされたものの巻き返しての1着。
3人の息子を連れて表彰台に上がったムルタくん、“全てのマスコミを敵に回しちゃったけど、終始ボクの味方だったのはこの3人さ”
エイジ・オブ・アクエリアスは未だ3戦目(この日は今年初戦)、これからの成長が見込まれます。このレースに対するブックメーカーの評価は二つに割れているようですが。
オブライエン師は去年に続いてこのレース2連覇(去年はアレッサンドロ・ヴォルタ Alessandro Volta)。
2着のモンタフも今年初戦、ダービーに向かうそうです。
1994年創設、牝馬だけのチャートウェル・フィリーズ・ステークス(GⅢ、3歳上牝、7ハロン)は当初リステッド、2004年にGⅢに格上げされたレース。
レース名のチャートウェルとは、彼のウィンストン・チャーチル元宰相の旧家なのだそうで、リングフィールド競馬場の北東数マイルにある由。チャーチル首相の競馬好きは有名で、“一国の宰相になるより、ダービー馬のオーナーになりたい” という名言を残しています。
例年レヴェルの高いメンバーが揃いますが、今年は平均レヴェル。10頭立てを制したのは16対1の穴馬サン・シチャリア San Sicharia でした。
2着が1番人気のベイリーズ・カカオ Baileys Cacao で鼻差惜敗。3着は1馬身でプリーズ・シング Please Sing 。
このあと4着以下も大混戦で、結局1馬身内に6頭がひしめく接戦でした。
勝ったサン・シチャリアは205日振りの休養明け。主にフランスで走っていた馬ですが、調教師はイギリスのヨハンナ・モルガン夫人。騎手はパット・スマーレンでした。
以上がリングフィールドですが、土曜日はローマ、カパネッレ競馬場でイタリア・ダービーが行われていますので、その結果。
ダービー・イタリアーノは去年まではGⅠ、距離も2400メートルでしたが、今年から距離が2200メートルに短縮、グレードもGⅡに格下げされてしまいました。
それでもイタリア最大の呼び物レースであることは変わりません。総賞金66万6千ユーロはイタリア最高額ですし、1981年以来外国馬にも解放されていることもあって21頭の多頭数が揃いました。
勝ったのはゴドルフィンの馬。デットーリ騎乗、スオール厩舎のマスタリー Mastery 。4番手から抜け出す、絵に描いたような結果でしたね。
2着は1馬身半でトゥラーティ Turati 、強烈な追い込みで粘るジャックラベリー Jakklaberry を頭差差し切っています。
ゴドルフィン・チームは伊ダービー3勝目、デットーリ騎手は2勝目となります。デットーリは1999年のムハリフ Mukhalif 以来。
マスタリー、実は前走までマーク・ジョンストン厩舎に所属していた馬で、3月にケンタッキー・ダービー・チャレンジで4着したあと転厩、新しい関係者での初レースでした。
陣営ではエプサム・ダービーに向かう意向を表明しましたが、最終的には総裁シェイク・モハメド殿下が決断されることでしょう。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください