ヒメツルソバ

これも私が子供の頃には見なかった植物です。見るからに園芸植物が野生化して逃げ出した風情。園芸植物だから美しいかと言えば、少なくとも私にとっては好ましい感じはしません。
ネット検索して実物の写真をご覧になれば、“ああ、あれか” と言うほど彼方此方に蔓延っています。
原産はヒマラヤだそうで、暑さに弱いのかと思いきや、さにあらず。印象としては1年中咲いているような強さがあります。
私の感覚では、野生化のスピードは恐ろしい位に速い。
地面を這うように繁殖し、桃色の半球状の花が特徴。要するに桃色のボンボン。これが園芸として魅力なんでしょう。
葉も特徴があって、楕円形、黒褐色の帯が入っています。秋には紅葉するそうですね。
これ、タデ科の植物。タデ科と言えば、昔はアカマンマの俗称で呼ばれたイヌタデ、“土手のスカンポ”という歌に出てくるスイバやギシギシ、想像しただけでお尻がムズムズしてくるママコノシリヌグイ、「痛いところを取るから」というのが語源のイタドリ、などが常連でした。
要するに「タデ食う虫も好き好き」の、あのタデのことで、それこそ色々な虫を見つけることが出来ます。虫好きにはお馴染みのグループ。
でもヒメツルソバと虫の関係、という点ではあまり思い当たることがありませんね。日本古来の植物じゃありませんから、これが好きな虫は未だ出現しないのかも・・・。
学名は Polygonum capitatum ポリゴヌム・カピタトゥム。属名ポリゴヌムは、ギリシャ語の polys (多い)と gony (膝)の合成語。節が膨らんで関節のように見えるところからの命名です。

 

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