ダンテ・フェスティヴァル初日

昨日からヨーク競馬場でダンテ・フェスティヴァルが始まっています。3日間開催。この競馬場と開催についても去年詳しく紹介しました。
6月初めのダービー、オークスに向けて最後の大きなトライアル、いよいよ正念場です。
初日の13日(水)はパターン・レース2鞍。
最初はオークスに向けての有力候補選び、ミュジドラ・ステークス(GⅢ、3歳牝、1マイル2ハロン88ヤード)。
6頭が出走し、1番人気はエリザベス女王の持ち馬でサー・マイケル・スタウト調教のエンタイスメント Enticement 、2歳時2戦無敗の同馬にとって今期初戦。7対4の支持でした。
エンタイスメント、久々とやや早い馬場がこたえたのか、好位追走も直線延びず3着。
勝ったのはサリスカ Sariska 。3対1で今期2戦目、これで3戦2勝となります。2着は3馬身4分の3でスター・ルビー Star Ruby 、更に3馬身半の差が付いてエンタイスメントという結果。
マイケル・ベル調教、スペンサー騎乗で勝ちっぷりも良く、ブックメーカーによってはオークスの1番人気に上げています。
ベル師は、ここヨークをステップにしてモティヴェイター Motivator でダービーを制していますから、ローテーションはピッタリ。自身として2つ目のクラシック制覇に挑みます。
サリスカ、実は1000ギニーのトライアルとしてフレッド・ダーリングでも期待されましたが4着敗退。1マイルは短過ぎるという判断からギニーをパス、クラシック・ディスタンスにかけてきました。実際、牝系は底なしのスタミナ血統。オークスでも注目です。
続いてスプリンターが集うデューク・オブ・ヨーク・ステークス(GⅡ、3歳上、6ハロン)。16頭という多頭数の競馬になりました。
1番人気は7対2でタックス・フリー Tax Free 。ゴール手前では本命馬がそのまま先頭で流れ込むかに見えましたが、16対1のアットモースト・リスペクト Utmost Respect の差し足が見事に決まりました。
2着も内から追い込んだキングス・アポッスル King’s Apostle が4分の3差、これも16対1。僅か首差でタックス・フリー3着。
騎乗したのはポール・ハナガン Paul Hanagan 、調教師はリチャード・ファヘイ師 Richard Fahey 。師によればこれまで良馬場ではあまり実績がなく、この日は固い馬場が心配だった由。
アットモースト・リスペクトにとってこれがシーズン初戦、苦手馬場を克服したことで、次のロイヤル・アスコット(多分ゴールデン・ジュビリー)に弾みがつきそうです。それは2・3着馬についても同じでしょう。
さて、この日はアイルランドのナース競馬場 Naas でパターン・レースが一つ行われています。この競馬場では珍しいこと。
ブルー・ウィンド・ステークス(GⅢ、3歳上牝、1マイル2ハロン)は長距離戦ながら早くも3歳と古馬の混合戦。それでも1番人気(13対8)に支持されたのがこれが未だ2戦目という3歳馬ビューティー・オゴウン Beauty O’Gwaun 。オックス厩舎、キネーン騎乗の評判馬です。
結果は若馬が見事人気に応え、4歳のフェスティヴァル・プリンセス Festival Princess を頭差抑えて優勝。3着は4馬身半の大差が付いてチャイニーズ・ホワイト Chinese White 、これも4歳馬です。
これでビューティー・オゴウンは2戦無敗となりますが、しっかりオークスにも登録があります。登録どおりエプサムを目指すのか、それともアイルランド・オークスまで待つのか・・・。
それにしても未だ2戦目という未知の3歳馬を古馬相手に走らせ、ブックメーカーも1番人気に支持して的中させるあたり、ヨーロッパの競馬は底深いと思いますね。

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