ロッキンジ・ステークス

土曜日にニューバリー競馬場(ニューベリーと書く方が正しいかも)でロッキンジ・ステークスが行われました。イギリスで行われる今年3つ目のGⅠレースです。
レース名のロッキンジ Lockinge とは何のことか、実は良く判りません。ご存知の方がおられましたら是非ご教示願いたいと思います。
ロッキンジ・ステークス(GⅠ、4歳上、1マイル)はニューバリーの直線コースで行われるマイル戦で、創設は1958年。
当初は3歳上という条件で、1958年の第1回はその年の2000ギニー馬ポール・モール Pall Mall (ペルメルと呼ぶのかも知れませんが)が勝っています。因みに Pall Mall は翌年も4歳で勝って2連覇達成。
1971年にグレード・システムが導入された時はGⅡに格付けされていましたが、1983年にGⅢに格下げ、1985年再びGⅡに戻り、1995年になって出走条件が4歳上に変更されると同時にGⅠに抜擢されました。いろいろ経緯のあったレースです。
今年は12頭の登録がありましたが、1頭取り消し、重馬場(soft)で行われました。馬場状態が鍵を握ったかも知れません。
1番人気(11対8)に支持されたパコ・ボーイ Paco Boy は良馬場の1マイルを最も得意とする馬。直線最後の叩き合いは4頭が一線に並ぶ場面がありましたが、結局本命馬は4着に終わっています。
勝ったのはジミー・フォーチュン騎乗のヴァーチャル Virtual 。何とこれがパターン・レース初勝利ですが、人気は6対1。前走のサンダウン・マイルでパコ・ボーイの3着だった馬で、Gクラスの実力はあった馬。
2着は僅かにハナ差の大接戦でゴドルフィンのアレクサンドロス Alexandros 。ゴール板ではヴァーチャルと鼻面を揃えてゴール、見る角度ではアレクサンドロスが出ていたと思えるほどの際どい勝負でした。
騎乗したデットーリ、勝てば去年のクラカドール Creachadoir に続く連覇でしたが、ゴール前1ハロンで鞭を落とす不運。勝敗には影響しなかった、という陣営のコメントですが、惜しかったですねぇ~。
3着はセシル厩舎のトゥワイス・オーヴァー、半馬身及びませんでした。
ヴァーチャルを調教するゴスデン師にとって、ロッキンジ制覇は1994年(エンペラー・ジョーンズ Emperor Jones)以来2度目。
馬主のチーヴリー・パーク・スタッドはこれまで何度もロッキンジを制覇しており、ここ5年で3勝という高い確率を誇っています。
(2004年はラシアン・リズム Russian Rhythm 、2006年はピアレス Peeress )
フォーチュン騎手は今回が初制覇。
上位4頭、血統などの相違から次走は様々に分かれるようです。
ヴァーチャルはエクリプスへ、
アレクサンドロスはダイオメド(エプサム)へ、
トゥワイス・オーヴァーはプリンス・オブ・ウェールズへ、
パコ・ボーイはクィーン・アンへ、
という具合。ロッキンジ・ステークスはロイヤル・アスコットのクィーン・アンへ繋がる、というのが近年の傾向と伝統になっているようですね。

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