アルトゥール・ロジンスキ指揮ニューヨーク・フィル(7)
今回は、ロジンスキの音楽監督2年目の最終回です。
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1945年2月8・9日 カーネギーホール
ハイドン/おもちゃの交響曲
リスト/メフィスト円舞曲
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴィラ=ロボス/チョロス第8番~2台ピアノと管弦楽のための(作曲者指揮)
ヴィラ=ロボス/チョロス第9番~管弦楽のための(作曲者指揮)
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
2台ピアノ/ラウル・スピヴァク、イグナッツ・シュトラスフォーゲル
1945年2月11日 カーネギーホール
ハイドン/おもちゃの交響曲
リスト/メフィスト円舞曲
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第1番
チャイコフスキー/組曲第4番「モーツァルティアーナ」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
1945年2月13日 ニューヨーク、ホテル・プラザ
ガンツ/打楽器的乱闘
ヒュー/フルートのための幻想曲
ルクー/Cramignon Liegeois による対位法的幻想曲
モーツァルト/13管楽器のためのセレナード
ポッパー/3人のチェロと管弦楽のためのレクイエム
ラヴェル/序奏とアレグロ
ヨハン・シュトラウス/皇帝円舞曲
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジョン・コリリアーノ
ヴィオラ/ウイリアム・ランサー
チェロ/レナード・ローズ、ナウム・ディンガー、カール・スターン
フルート/ジョン・ウンマー
クラリネット/シメオン・ベリソン
ハープ/セオドラ・セラ
打楽器/サム・ボロドキン、サウル・グッドマン、アーサー・レイフィールド、
アルバート・リッチ、ヤコブ・ウルフ
1945年2月15・16日 カーネギーホール
ハイドン/交響曲第93番
クレストン/交響曲第2番(世界初演)
ラヴェル/序奏とアレグロ
デュカス/魔法使いの弟子
チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ハープ/セオドラ・セラ
フルート/ジョン・ウンマー
クラリネット/シメオン・ベリソン
1945年2月18日 カーネギーホール
メンデルスゾーン/序曲「ルイ・ブラス」
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番
クレストン/交響曲第2番
デュカス/魔法使いの弟子
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ザーデル・スコロフスキー
1945年2月22・23日 カーネギーホール
ロッシーニ/歌劇「アルジェリアのイタリア女」序曲
ハイドン/ハープシコード協奏曲二長調
モーツァルト/ピアノ協奏曲へ長調K.413
ヴァージル・トムソン/讃歌による交響曲(世界初演)(作曲者指揮)
イベール/寄港地
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ハープシコード/ワンダ・ランドフスカ
1945年2月24・25日 カーネギーホール
ロッシーニ/歌劇「アルジェリアのイタリア女」序曲
ハイドン/交響曲第93番
シューマン/チェロ協奏曲
イベール/寄港地
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
チェロ/ジョゼフ・シュースター
1945年3月1・2日 カーネギーホール
カバレフスキー/序曲「コラ・ブルニョン」
ボロディン/中央アジアの草原にて
ムソルグスキー=ラヴェル/展覧会の絵
チャイコフスキー/交響曲第5番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
1945年3月3・4日 カーネギーホール
ムソルグスキー=ラヴェル/展覧会の絵
ラロ/スペイン交響曲
チャイコフスキー/交響曲第5番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/リカルド・オドノポソフ
1945年3月22・23日 カーネギーホール
クロイツ/交響管弦楽のための音楽(作曲者指揮)
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番
メンデルスゾーン/交響曲第5番「宗教改革」
ワーグナー/楽劇「パルシファル」舞台転換の音楽
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ルドルフ・フィルクスニー
1945年3月24・25日 カーネギーホール
ワーグナー/楽劇「パルシファル」舞台転換の音楽
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
メンデルスゾーン/交響曲第5番「宗教改革」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジョン・コリリアーノ
1945年4月5・6日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
ブルックナー/交響曲第7番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ルドルフ・ゼルキン
1945年4月8日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
メンデルスゾーン/八重奏曲~スケルツォ
チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ルドルフ・ゼルキン
1945年4月9日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「エグモント」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番
ベートーヴェン/交響曲第7番
R.シュトラウス/「バラの騎士」組曲
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ロベール・カサドシュ
1945年4月12・13・15日 カーネギーホール
ベートーヴェン/交響曲第7番~第2楽章
モーツァルト/交響曲第40番
ブラームス/交響曲第2番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
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2月初めのハイドン作「おもちゃ交響曲」。ロジンスキに子息リチャードが生まれたお祝いに演奏されたものです。
ロジンスキは常にオーケストラ・メンバーの側に立った人で、楽員との親交も大事にしていました。それは夫人も同じことで、彼女はメンバー夫人の友好クラブも組織したほど。
リチャードが生まれたときには楽員有志がロジンスキ宅に集まり、セレナードを演奏したという逸話も残っています。
このときに同時に演奏されたヴィラ=ロボス作品、同じく2月のトムソン作品、3月のクロイツ作品はいずれも作曲者自身に指揮を委ねています。
ロジンスキは現代音楽の紹介に熱心で、音楽監督に就任してからプログラムに様々なアイディアを持ち込みましたが、作曲家自身が指揮して作品を演奏する企画もその一つでした。
ヴィラ=ロボスとトムソンについては解説不要でしょうが、アーサー・クロイツ Arthur Kreutz (1906-1991) については以下をご覧下さい。ポール・バンヤン組曲が知られている程度のアメリカ人作曲家。
http:// en.wiki pedia.o rg/wiki /Arthur _Kreutz
2月13日のコンサートは、前年にも企画されたオケ・メンバーへのオマージュとも言える楽しいコンサートです。演奏順序が判りませんので、作曲家のアルファベット順に並べました。
ルクー Guillaume Lekeu (1870-1894) は前年にも取り上げられた作品。ベルギーの天才で、早死にが惜しまれている作曲家です。
2月15日に世界初演されたのはクレストン Paul Creston (1906-1985) の作品。クレストンはニューヨーク生まれの作曲家で、オルガニストとしても活躍していました。交響曲は全部で6曲。
4月12日は、ルーズヴェルト大統領の死去によりキャンセルされました。13日と15日の冒頭に演奏されたベートーヴェンは、大統領に捧げられたもの。
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1945年2月8・9日 カーネギーホール
ハイドン/おもちゃの交響曲
リスト/メフィスト円舞曲
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴィラ=ロボス/チョロス第8番~2台ピアノと管弦楽のための(作曲者指揮)
ヴィラ=ロボス/チョロス第9番~管弦楽のための(作曲者指揮)
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
2台ピアノ/ラウル・スピヴァク、イグナッツ・シュトラスフォーゲル
1945年2月11日 カーネギーホール
ハイドン/おもちゃの交響曲
リスト/メフィスト円舞曲
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第1番
チャイコフスキー/組曲第4番「モーツァルティアーナ」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
1945年2月13日 ニューヨーク、ホテル・プラザ
ガンツ/打楽器的乱闘
ヒュー/フルートのための幻想曲
ルクー/Cramignon Liegeois による対位法的幻想曲
モーツァルト/13管楽器のためのセレナード
ポッパー/3人のチェロと管弦楽のためのレクイエム
ラヴェル/序奏とアレグロ
ヨハン・シュトラウス/皇帝円舞曲
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジョン・コリリアーノ
ヴィオラ/ウイリアム・ランサー
チェロ/レナード・ローズ、ナウム・ディンガー、カール・スターン
フルート/ジョン・ウンマー
クラリネット/シメオン・ベリソン
ハープ/セオドラ・セラ
打楽器/サム・ボロドキン、サウル・グッドマン、アーサー・レイフィールド、
アルバート・リッチ、ヤコブ・ウルフ
1945年2月15・16日 カーネギーホール
ハイドン/交響曲第93番
クレストン/交響曲第2番(世界初演)
ラヴェル/序奏とアレグロ
デュカス/魔法使いの弟子
チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ハープ/セオドラ・セラ
フルート/ジョン・ウンマー
クラリネット/シメオン・ベリソン
1945年2月18日 カーネギーホール
メンデルスゾーン/序曲「ルイ・ブラス」
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番
クレストン/交響曲第2番
デュカス/魔法使いの弟子
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ザーデル・スコロフスキー
1945年2月22・23日 カーネギーホール
ロッシーニ/歌劇「アルジェリアのイタリア女」序曲
ハイドン/ハープシコード協奏曲二長調
モーツァルト/ピアノ協奏曲へ長調K.413
ヴァージル・トムソン/讃歌による交響曲(世界初演)(作曲者指揮)
イベール/寄港地
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ハープシコード/ワンダ・ランドフスカ
1945年2月24・25日 カーネギーホール
ロッシーニ/歌劇「アルジェリアのイタリア女」序曲
ハイドン/交響曲第93番
シューマン/チェロ協奏曲
イベール/寄港地
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
チェロ/ジョゼフ・シュースター
1945年3月1・2日 カーネギーホール
カバレフスキー/序曲「コラ・ブルニョン」
ボロディン/中央アジアの草原にて
ムソルグスキー=ラヴェル/展覧会の絵
チャイコフスキー/交響曲第5番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
1945年3月3・4日 カーネギーホール
ムソルグスキー=ラヴェル/展覧会の絵
ラロ/スペイン交響曲
チャイコフスキー/交響曲第5番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/リカルド・オドノポソフ
1945年3月22・23日 カーネギーホール
クロイツ/交響管弦楽のための音楽(作曲者指揮)
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番
メンデルスゾーン/交響曲第5番「宗教改革」
ワーグナー/楽劇「パルシファル」舞台転換の音楽
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ルドルフ・フィルクスニー
1945年3月24・25日 カーネギーホール
ワーグナー/楽劇「パルシファル」舞台転換の音楽
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
メンデルスゾーン/交響曲第5番「宗教改革」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ヴァイオリン/ジョン・コリリアーノ
1945年4月5・6日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
ブルックナー/交響曲第7番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ルドルフ・ゼルキン
1945年4月8日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
メンデルスゾーン/八重奏曲~スケルツォ
チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ルドルフ・ゼルキン
1945年4月9日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「エグモント」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番
ベートーヴェン/交響曲第7番
R.シュトラウス/「バラの騎士」組曲
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
ピアノ/ロベール・カサドシュ
1945年4月12・13・15日 カーネギーホール
ベートーヴェン/交響曲第7番~第2楽章
モーツァルト/交響曲第40番
ブラームス/交響曲第2番
指揮/アルトゥール・ロジンスキ
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2月初めのハイドン作「おもちゃ交響曲」。ロジンスキに子息リチャードが生まれたお祝いに演奏されたものです。
ロジンスキは常にオーケストラ・メンバーの側に立った人で、楽員との親交も大事にしていました。それは夫人も同じことで、彼女はメンバー夫人の友好クラブも組織したほど。
リチャードが生まれたときには楽員有志がロジンスキ宅に集まり、セレナードを演奏したという逸話も残っています。
このときに同時に演奏されたヴィラ=ロボス作品、同じく2月のトムソン作品、3月のクロイツ作品はいずれも作曲者自身に指揮を委ねています。
ロジンスキは現代音楽の紹介に熱心で、音楽監督に就任してからプログラムに様々なアイディアを持ち込みましたが、作曲家自身が指揮して作品を演奏する企画もその一つでした。
ヴィラ=ロボスとトムソンについては解説不要でしょうが、アーサー・クロイツ Arthur Kreutz (1906-1991) については以下をご覧下さい。ポール・バンヤン組曲が知られている程度のアメリカ人作曲家。
http://
2月13日のコンサートは、前年にも企画されたオケ・メンバーへのオマージュとも言える楽しいコンサートです。演奏順序が判りませんので、作曲家のアルファベット順に並べました。
ルクー Guillaume Lekeu (1870-1894) は前年にも取り上げられた作品。ベルギーの天才で、早死にが惜しまれている作曲家です。
2月15日に世界初演されたのはクレストン Paul Creston (1906-1985) の作品。クレストンはニューヨーク生まれの作曲家で、オルガニストとしても活躍していました。交響曲は全部で6曲。
4月12日は、ルーズヴェルト大統領の死去によりキャンセルされました。13日と15日の冒頭に演奏されたベートーヴェンは、大統領に捧げられたもの。
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