英国ターフ競馬も開幕

復活祭(今年は4月4日)の前週、漸くイギリスの芝コースの平場シーズンが開幕しました。3月27日、例年の通りドンカスター競馬場。
ドンカスターのオープニングにはパターン・レースは組まれていませんが、名物のリンカーン・ハンデキャップ(4歳上、1マイル)を簡単にレポートしておきましょう。

今年は1頭取り消して21頭立て。このレースとしては、頭数は決して多い方ではありません。

レースは、堅実さと実力から3対1の熱い1番人気に支持されたペニテント Penitent の圧勝劇でした。
このレースは直線の1マイル戦ですが、ハナに立ったカオラク Kaolak をぴったりマークして進んだペニテントがゴール前1ハロンで徐々にスパート、そのまま他馬を寄せ付けずに楽勝しています。
1番枠を引いたのもラッキーでした。

2着は2馬身半で12対1のプライム・イクジビット Prime Exhibit 、3着は更に3馬身4分の3差で11対1のマル・オブ・キロウ Mull Of Killough の順。
2008年のリンカーン勝馬スモ―キー・オーケー Smokey Oakey は4着でした。

勝ったペニテントはチーヴリー・パーク・スタッド所有の4歳馬。調教師はウィリアム・ハッガスさん。ハッガス師にとってはこれがリンカーン3勝目。1992年のハイ・ロウ High Low 、2007年のヴェリー・ワイズ Very Wise に続く快挙です。

騎手はジョニー・ムルタ。彼はこれがリンカーン初勝利となります。

ところでリンカーン・ハンデキャップと言えば、来週末に行われる英国随一の障害レースであるグランド・ナショナルとカップルで勝馬を的中させる馬券でも人気になっているレース。イギリスでは「スプリング・ダブル」として一般庶民の楽しみになっています。

日本との関連で言えば、古いことながら1927年にリンカーンを制したプライオリー・パーク Priory Park が戦前に種牡馬として輸入され、ダービーと天皇賞のスゲヌマを出したこと、覚えている方はおられるでしょうか。

このあと英国のパターン・レースが本格的に始まるのは4月中旬のニューマーケットから。そこからは一気にクラシック・レースに向けて盛り上がっていきます。あと2週間チョッとですね。

 

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