強者弱者(126)

夏場所

 大角力夏場所、各新聞紙例によりて趣味の専制政治を行ふ。生まれて未だ角力といふものを見たることなきものさへ、勝負を口にせずして此十日を過すことなかなかに難し。うるさき世なりけり。

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角力を「趣味の専制政治」として嫌う話は、シリーズ(53)にも出てきました。

明治時代の角力に相当するのは、昨今ではサッカーでしょうね。世界蹴鞠大会にまるで関心のない私にとっては、このところの新聞・テレビの報道には些かウンザリ。世の人が一人残らずサッカー・ファンだと思い込むのはマスコミの独断で、正に現代版「趣味の専制政治」という感じがします。

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