土曜日の遅報

2泊3日で霧ケ峰に出掛けていました。帰宅後早速に英国電子競馬新聞をチェックしたところですから、遅まきながらのレポートです。

先ずとんでもないニュースから。
先のキングジョージを圧勝したハービンジャー Harbinger 骨折の知らせが飛び込んできました。
次の目標であるヨーク・インターナショナルへ向けて通常の調教中、左前管骨を骨折した由。負傷の程度は今後の検査待ちとなりますが、競走生命が絶たれたことは間違いないようです。

現時点で世界最強、キングジョージで騎乗したペリエ騎手もゴールディコヴァ Goldikova 以上の評価を与えていただけに、悲しみを隠し切れません。種牡馬として生命を全うできることを願わずにはいられませんね。

このアクシデントにより、凱旋門賞の1番人気はフェイム・アンド・グローリー Fame And Glory に替っています。
日本勢としては複雑な心境でしょうか。

土曜日にはアスコット競馬場で恒例のシャーガー・カップが行われました。日本からは岩田康誠騎手が参加しましたが、個人成績では8位だったそうです。
全騎手が5レースづつ騎乗しチームとして、個人としてタイトルを争う形式ですが、岩田騎手は第2レースで短頭差2着が最高。着差が僅かだっただけに惜しいことでした。
チームとしてはアイルランドが優勝、岩田騎手の世界選抜は4チーム中3位という成績です。(最下位が英国)

さて本題のパターン・レース。土曜日はヘイドック競馬場とニューマーケット競馬場でパターン・レースが行われました。実は一流中の一流騎手はこちらを優先するのが常で、アスコットの世界騎手祭りはあくまでも祭典という性格になるのは致し方ないところでしょう。

ということで、ヘイドック競馬場のローズ・オブ・ランカスター・ステークス(GⅢ、3歳上、1マイル2ハロン95ヤード)は1頭取り消しがあって8頭立て。
4対1の1番人気は10戦4勝2着4回という堅実なディスタント・メモリーズ Distant Memories が選ばれていました。

レースは目下のリーディグ・ジョッキーであるハナガン騎乗のレス・ファザーニ Les Fazzani がスローに落としての逃げ。これを2番手でマークしたポエト Poet が直線で抜け出し、ライアン・ムーア騎乗のクラス・イズ・クラス Class Is Class に1馬身4分の3差を付けて優勝しました。
6馬身離された3着に、漸く最後方から追い込んだ本命ディスタント・メモリーズの順。

ポエトは4歳時までアイルランドのエイダン・オブライエン厩舎に所属していましたが、5歳の今シーズンから英国のクライヴ・コックス厩舎に転厩。これがコックス師の元での初勝利でした。
オブライエン時代にはキルターナン・ステークス(GⅢ)を含め4勝していた馬、パターン・レースは2勝目です。
鞍上アダム・カービー騎手とは初コンビでした。

一方ニューマーケット競馬場はスイート・ソレラ・ステークス(GⅢ、2歳牝、7ハロン)。9頭が出走し、1番人気はホワイト・ムーンストーン White Moonstone とコール・シード Khor Sheed が並んで11対4。

スタートに失敗して最後方を進んだ人気の一角ホワイト・ムーンストーンでしたが、最後は大外から最内に一気に切れ込む若さを露呈しながらも人気に応えました。
2着は1馬身4分の1差でクライング・ライトニング Crying Lightning が入り、更に3馬身半差でもう1頭の本命馬コール・シードという結果です。

ホワイト・ムーンストーンは15日前にアスコットの新馬戦に勝ったばかりで2戦2勝、無敗を維持しています。
ゴドルフィンの馬で、調教師サイード・ビン・スロールにとっては去年のロング・ラッシズ Long Lashes に続く2連覇。去年の勝利騎手はテッド・ダーカンでしたが、今年はランフランコ・デットーリの騎乗。

来年の1000ギニー候補として初登場で、14対1のオッズが出されています。

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