2011英国平場シーズンの開幕

昨日の土曜日(4月2日)、漸くイギリスの平場シーズンが開幕しました。例年同様ドンカスター競馬場。
去年より1週間遅いシーズン・スタートですが、恐らく復活祭の日程の関係でしょう。(私も詳しいことは判りませんが、今年の復活祭は4月24日のはず)

イギリスでは初日からパターン・レースが行われるわけではなく、この日のメインは毎年恒例のリンカーン・ハンデキャップ(4歳上、1マイル)。英国の格付けでクラス2に位置する馬によるハンデ戦です。
今年は中々感動的な結果になったようですね。
勝ったのは16対1という人気薄の6歳馬スイート・ライトニング Sweet Lightning

レース前はキャリアの浅い上昇馬タクリード Taqleed という馬が人気を集めていたのですが、馬場が予想以上に乾いたということで、レースの1時間前に出走を取り消してしまいます。この日の馬場は良馬場(Good)で、重馬場を得意とする同馬には不向きという陣営の判断でした。
最終的には21頭がゲートイン。代わって押し出されるように1番人気(6対1)に祭り上げられたアイリッシュ・ハートビート Irish Heatbeat は10着に惨敗し、2馬身半差2着のブレア・ヒル Brae Hill は22対1、3着馬も40対1、4着馬に至っては50対1という大荒れのリンカーンになってしまいました。

イギリスの競馬場は大体どこもコースが広いのが特徴で、ドンカスター競馬場も例外ではなく、このレースも内と外の2つのグループに分かれてのレース運び。結果はスタンドに近い外のグループにいた2頭で決着しています。内枠で先頭の馬が3着。

スイート・ライトニングのオーナーは運送会社の幹部を務めている方で、同社の創設者が今週亡くなったばかり。同馬を調教するマイケル・ドッズ師も同社からスポンサーを受けていた経緯もあり、今年のリンカーンは故人にとっての餞になった形です。
騎乗したジョニー・ムルタは、去年のペニテント Penitent に続き2連覇。同馬はドバイで2戦(2着、4着、共にムルタ騎乗)していた利を活かしての優勝です。
厩舎サイドではドバイの連戦の後は休養を取らせる予定でしたが、オーナー側からの強い要請によってのリンカーン出走でした。ドバイではスローペースが合わなかったようですが、この日はハイペースが同馬にピタリ。オーナーの意見が正しかったことを証明しています。

スイート・ライトニングはこれが5勝目。ハンデキャップ・クラスはこれで卒業し、今シーズンはリステッド・クラスに挑戦してくることになりそうですね。

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