アーク・トライアル

昨日はニューバリー競馬場でアーク・トライアル(GⅢ、3歳上、1マイル3ハロン5ヤード)が行われました。アーク(凱旋門賞)のトライアルというレース名になっていますが、実際には凱旋門賞に直接に繋がるレースではありません。
創設は1997年、リステッドからGⅢに格上げされたのは2004年からですが、このレースから凱旋門賞で勝負になったのは、創設の1997年に3着し、本番で7着に入ったスウェイン Swain くらいのものでしょう。

今年は2頭取り消して7頭立てで行われました。実績ではドイツのGⅠ(ハンブルクのグロッサー・ハンザ・プライス、ケルンのラインランド・ポカル)を2連勝中のカンパノロジスト Campanologist が上位ですが、GⅠ馬のペナルティーとして7ポンドの負担増が懸念され、1番人気(8対11)には堅実なレインボウ・ピーク Rainbow Peak が推されていました。
カンパノロジストは2番人気(4対1)。ハンディキャップ・クラスを卒業したばかりのデンジャラス・ミッジが、差無く3番人気(9対2)で続きます。

レースは、押し出されるようにして去年のセントレジャー3着馬モニター・クローズリー Monitor Closely が先頭に立って流れを作ります。人気の3頭はこれをピタリとマークして進む展開。

直線、本命レインボウ・ピークが良い手応えで抜け出すかに思われた時、マーティン・ダイヤー騎乗で先にスパートしたデンジャラス・ミッジ Dangerous Midge が末脚鋭くスパート、そのまま4馬身の大差を付けて圧勝しました。
2着にレインボウ・ピーク、更に2馬身差でカンパノロジストの順。

デンジャラス・ミッジは前々走でヘイドック競馬場のオールド・ニュートン・カップ(ハンデ戦)に勝ち、前走はヨーク競馬場のイボア・ハンデで不利がありながら8着していた馬。パターン・レースは初挑戦で初勝利となります。

同馬を管理するブライアン・ミーハン調教師は、元々デンジャラス・ミッジはGⅠクラスと見込んでいたそうで、これでパターン・クラスでも実績を残し、次走はブリーダーズ・カップ・ターフを目指す由。ブックメーカーも早速10対1のオッズを出しました。
最初に触れたとおり、レース名になっている凱旋門賞は話題にもなっていません。

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