金曜日のグレード戦
アメリカでは土曜日と日曜日に重賞競走(グレード・レース)が行われるのが常ですが、昨日は金曜日にもG戦が組まれていました。
キーンランド競馬場のトランシルヴァニア・ステークス Transylvania S (芝GⅢ、3歳、8.5ハロン)。
キーンランド競馬場はケンタッキー州にある競馬場。ケンタッキーと言えば馬産のメッカですが、アメリカのレースそのものはサンタ・アニタやハリウッドを中心とするカリフォルニア州と、アケダクトとベルモントを擁するニューヨーク州が東西を代表しています。
ケンタッキー州は何と言ってもケンタッキー・ダービーが行われるチャーチル・ダウンズ競馬場で有名ですが、同じケンタッキー州でダービー開催に先立って重要なトライアルが組まれているのがキーンランド競馬場です。
1936年にレキシントンに開場されたコースで、建設した人物がジャック・キーン Jack Keene であったことから「キーンランド」と呼ばれているようですね。
満開の桜の中、4月初旬に開催されるクラシック・トライアル・シリーズは、中でもダービーへの重要なステップとなるブルー・グラス・ステークスが重要。他にオークスのトライアルとなるアシュランド・ステークスや様々なジャンルのG戦が連日のように組まれています。
トランシルヴァニア・ステークスは今開催の初日、ケンタッキーで行われる最初の重要な3歳戦で、同州のトランシルヴァニア大学から名前を取った一戦。創設は1989年という比較的新しいG戦で、芝コースで行われるのがミソでしょう。
そして今年の勝馬はエア・サポート Air Support 。9頭立て。最後方から進み、直線で大外から追い込み、あわや逃げ切るかに思えたグレート・ミルズ Great Mills を最後の一歩でハナ差捉えての優勝です。まるでヨーロッパの競馬を見ているみたい。
ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル・ターフの勝馬プラック Pluck が1番人気に支持されていましたが、7着に凡走。勝ったエア・サポートは、そのBCジュヴェナイル・ターフでは9着に終わっていた馬。ここで雪辱を果たし、これで6戦3勝の成績となります。
勝利調教師はクロード・マクガヒー、騎手はラジーヴ・マラーでした。
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