6月最後のパターン・レース
6月29日、アイルランドのフェアリーハウス競馬場でブラウンスタウン・ステークス Brownstown S (GⅢ、3歳上牝、7ハロン)が行われました。第1レースが午後6時スタート、最終第7レースは午後9時スタートというイヴニング開催です。夏場のこの時間帯は未だ外が明るく、緯度の高い国ならではの競馬の楽しみですね。
馬場状態は good 、愛愛仏ヨーロッパ3国では6月最後のパターン・レースとなります。
出走馬は10頭、内古馬が4頭、3歳馬が6頭というメンバーで、愛1000ギニー出走馬が3頭、仏1000ギニー出走馬も1頭と中々にレヴェルの高い争いになりました。GⅢと言いながら、実質はGⅡクラスのレヴェルだったと言えるでしょう。
そんな中、9対4の1番人気に支持されたエミュラス Emulous が見事期待に応えました。1馬身差2着に愛1000ギニー4着のクライム・ソラス Claiomh Solais 、更に4分の3馬身差3着にも愛ギニー9着のローズ・ボヌール Rose Bonheur が続きます。
仏1000ギニー5着、英国から挑戦したシャンベリー Shamberry は8着敗退。
これもイギリスから遠征したアゴニー・アンド・エクスタシー Agony And Ecstacy の逃げを4番手でマーク、ゴール前1ハロンで先頭に立つと、あとは危なげ無い楽勝。既にGⅢを勝っていることによるペナルティー(5ポンド)を跳ね返す実力を証明しました。
今年4歳のエミュラスはデルモット・ウェルド厩舎、鞍上は同馬のデビュー戦以来ずっとコンビを組んでいるパット・スマーレン騎手。前走(5月21日)はカラーのエキストリアン・ステークス(GⅢ)でロリー・フォー・ドリー Lolly For Dolly を破って優勝しており、これでGⅢ2連勝。
そのロリー・フォー・ドリーが先のロイヤル・アスコットでウインザー・フォレスト・ステークスに勝っていることも、エミュラスの能力の高さを証明する事実でしょう。同馬がロイヤル・アスコットをパスしたのは、レース間隔を空けないと能力が十分に発揮できないからの由。
前走の際にも紹介しましたが、カーリッド・アブダッラー所有の同馬、マイル路線の伏兵として愈々不気味な存在に成長してきました。
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