エルーシヴ・ケイトのGⅠ連覇
昨日のドーヴィルは1日14レース、午前中から競馬が行われるというヨーロッパには珍しい日曜日でした。その中にG戦は2鞍。どうやら雨が降り続いているようで、馬場はレースが進むにつれて重くなっていったようです。
先に行われたカブール賞 Prix de Cabourg (GⅢ、2歳、1200メートル)は good to soft 、7頭が出走し、シャンティーで新馬勝ちし、前走ここドーヴィルの条件戦では2着だったジャリー Jally が6対4の1番人気。
ところがジャリーはスタートで出遅れ、後方からの競馬で追い込みましたが3着に終わっています。優勝は、焦れ込みながらも逃げ切った2番人気(12対5)のマイ・キャッチ My Catch 。頭差2着は伏兵(25対1)アル・ムサーナ Al Muthana 、短首差で本命ジャリーと上位3頭は大接戦でした。
勝ったマイ・キャッチは英国からデヴィッド・ブラウン師が送り込んだ馬で、ジェイミー・スペンサーが騎乗していました。2戦目にロイヤル・アスコットのウインザー・フォレスト・ステークス(リステッド)に挑戦して5着、そのあとメゾン=ラフィットに遠征して初勝利を挙げていました。
このあとはドーヴィルのモルニー賞を目指す案もありますが、ヨークのジムクラック・ステークスに向かう可能性の方が大きいようです。
続いて行われたロッシルド賞 Prix Rothschild (GⅠ、3歳上牝、1600メートル)では馬場は soft に悪化、12頭が出走してきました。19対10の1番人気には、去年の覇者で前走もGⅠ(ニューマーケットのフォルマス・ステークス)に勝っているエルーシヴ・ケイト。このGⅠ戦はゴールディコヴァ Goldikova が4連勝しましたが、それを受け継いだ本命馬が連覇できるかが見所でしょう。
その期待は見事に実現します。レディー・セシルの遠征馬チグン Chigun の逃げを2番手で追走したエルーシヴ・ケイト、楽に抜け出すと、3番人気(7対1)ダントル Duntle (前走ウインザー・フォレスト・ステークスGⅡ勝馬)に2馬身半差を付ける快勝で見事連覇達成。GⅠ戦そのものも2連勝で通算4つ目のGⅠタイトルを手にしました。短頭差で3歳馬ケンホープ Kenhope が3着。2番人気(3対1)のジォフラ Giofra は最下位敗退です。
ジョン・ゴスデン厩舎、ウイリアム・ビュイック騎乗のエルーシヴ・ケイトは、日本ではオーナーが社台の吉田照也氏であるということで有名でしょう。いつの日か日本で繁殖に上がると思われます。
ドーヴィルでは5戦4勝の同馬、開催メインのジャック・ル・マロワで牡馬に挑戦するというプランもありますが、陣営ではレパーズタウンのメイトロン・ステークスに向かう予定の由でした。
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