33年4ヶ月ぶりの海外旅行(3)
ロンドン3日目、8月14日からは愈々3日間に亘ってプロムスを聴きます。コンサートについては別記するとして、この3日間の行動をメモ風に記録しておきましょう。
14日の午前中は、所謂おのぼりさんのロンドン漫歩。前日夕方と逆コースを歩いて、グリーン・パークを突っ切りバッキンガム宮殿へ。
実は出発前にロイヤル・アルバート・ホールからメールが届き、14日はオリンピックのプレ・ゲームとして自転車競技があるので道路が随時通行止めになる。ついてはホールへのバスも進路が変わるから地下鉄を利用するように、とのことでした。
正にその自転車競技のスタートがバッキンガム宮殿。丁度我々はスタート時間に現地に着いたわけ。何の興味もないけれど、カウントダウンで選手たちがダッシュする場面に遭遇しました。
混雑を避けるようにセント・ジェームズ・パーク沿いのバードケージ・ウォークを東に向かい、誰もが一度は行くウェストミンスター・アビーへ。一渡り見学すると、例の「ドミレソー、ソレミドー、ミドレソー」が聞こえてきます。
そうそう、と国会議事堂からウェストミンスター・ブリッジを渡って定番の写真撮影。実は4度目のロンドンにして初めてこんなことしました。歳を取るって、こういうことでしょうかね。
テームズ川の護岸を南下してランバース・ブリッジを渡り、セント・ジェームズ・スクエア。次いでウェストミンスター・カテドラルと回ると、昨日のバス・ツアーで降り立ったビクトリア駅に着いてしまいました。大して歩いたわけでもないのに、結構疲れます。夜はコンサートでもあるし、今日の散歩はこれでお終い。
15日もあまり動かず。いくつか不明なことがあったので、ホテルの近くにある日本語が通ずるHISの日本支店に立ち寄って情報収集。この旅行会社を使ったわけではないけれど、丁寧に教えてくれます。さすが日本のサービス。
実はザ・ケイヴィンディッシュのジェルミン・ストリート一つ隔てた向かいは、紅茶で有名なフォートナム・アンド・メイソン。家内はここでアフタヌーン・ティーを楽しむのがロンドン行の目的の一つだったようで、早速試してみました。
紅茶の銘柄を選び、出されたのは各種のお茶請けが三段になったもの。最初の内は良いけれど、失礼ながら私には甘過ぎて全部は咽喉を通りません。どうも英国人の「食」に関する趣味は近付き難いものがありますナ。
腹ごなしにホテルの周りを散策していると、直ぐ近くのキング・ストリートに面してオークションで有名なクリスティーズがあることを発見。ここが本店なのかどうかは知らないけれど、ウインドウにピカソの絵と並んでスタッブス Stubbs が描いたジムクラック Gimcrack の絵が飾ってあるのを見て感激しました。
それ、何のこっちゃ、と思うでしょうが、サラブレッドおたくとしては、スタッブスもジムクラックも知らなければ競馬のモグリと言えるほど。調べもせずにこんな光景に出合えたのは、ラッキーとしか言いようがありません。(普通ならピカソの方に目が行くでしょうに)
16日の朝、例のオイスターカードの残額が気になってグリーン・パークの駅でチェック。序に若干をチャージして安全を確保します。
それにしても地下鉄の料金はよく判りません。ロンドンの地下鉄は6つのゾーンに分かれていて、どうも同じゾーン内の乗り降りなら無料になるケースもありそう(確かなことじゃありませんから信じないように)。東京の「Suica」とは引き落としの仕組みが違うようです。
これまでホテルの北には足を踏み入れていないので、この日はバークレー・ストリートを北上、更にデーヴィス・ストリートを抜けてオックスフォード・ストリートを左折、セルフリッジの前に出ます。
セルフリッジは有名な百貨店ですが、別に買い物の予定は無いので素通りするとヴィグモア・ストリートに出ます。そう、ヴィグモア Wigmore と言えば「ヴィグモア・ホール」。この日の目的の一つは、ヴィグモア・ホールを確認することにありました。
例によって地図を取り出して場所を確認していると、目の前にあるビルからヴィグモア何とかという会社の社員と思しき黒人男性が出てきました。この紳士、ホールの存在は知らないようでしたが、手持ちのスマートフォンで検索してくれます。“この通りを東に行った36番地ですよ”。
多少迷いましたが、ヴィグモア・ホールに辿り着きます。
このホールは室内楽専門。ほぼ1年中、毎日のように演奏会が行われますが、7月中旬から8月一杯は休館。従ってこの日は人の気配もありません。ボックス・オフィスに9月と10月の予定が置いてありましたが、興味をそそる様なコンサートが目白押しです。
コーヒー・コンサート、ランチタイム・コンサート、歌曲シリーズ、ピアノシリーズ、教育プログラムなど様々なジャンルがありますが、室内楽シーズンというのが私向き。
特に聴きたいと思ったのは、パシフィカ・クァルテットのショスタコーヴィチ全曲シリーズ。先ずは10月10・13・14日の3日間で1番から8番まで、3日目にはメナハム・プレスラーを迎えてピアノ五重奏曲も演奏されます。4回目以降は来年3月の26・28・29日が予定されていて、これで完結するのでしょう。
他にもベルチャQ、パヴェル・ハースQ(ドヴォルザーク+シリーズ、というのをやるらしい)、モディリアニQ、エンデリオンQ等々、ロンドンは本当に飽きない街だと思いましたねェ~。
パンフレットを読んでいると、チケットはオンラインで簡単に手に入るみたい。もちろんホームページに詳しいので、いずれはヴィグモア・ホールで室内楽を聴くためにロンドンへ、てなことになるかも。
いろいろ楽しい想像をしながら更に北のリージェント・パークへ。と見上げると、目の前にロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックがあるじゃありませんか。英国音楽界の総本山。ここにもホールがあって、ロンドン交響楽団も定期的にコンサートをやっているそうです。どうも困ったもんだ。
その隣が有名なマダム・タッソーのミュージアム、更に西隣はシャーロック・ホームズ・ミュージアム。とても全部見て回る時間はありませんね。
リージェント・パークで一休み。この日は曇りがちで少し寒いくらいでしたから、ベーカー・ストリート駅からジュビリー・ラインで2つ目、グリーン・パークに戻りました。
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