デュバウィ・ゴールド復調

土曜日のイギリス、パターン・レースが3鞍行われています。

先ず good to soft の渋い馬場で行われたグッドウッド競馬場から2鞍。最初に行われたのはプレスティージ・ステークス Prestige S (GⅢ、2歳牝、7ハロン)。
1頭取り消して6頭立て。2対1の1番人気に支持されたリーガル・レルム Regal Realm が接戦を制して順当に期待に応えました。短頭差2着は新馬勝ちしたばかりのラカーサ Rakasa 、頭差3着のクエスティング Questing も前走新馬勝の1戦だけの馬。

レースはクエスティングの逃げをラカーサが2番手、リーガル・レルム3番手で追う展開。ジミー・フォーチュン騎乗の本命馬は前2頭の外を衝きましたが前が塞がり内へ、しかしここも抜け出す間隔が狭く再び外に持ち出し、漸く空いた隙間を一気の脚で差し切っての優勝。瞬発力のあるところを見せ付けました。
同馬はジェレミー・ノセダ師の管理馬、同じグッドウッドでデビュー戦に勝ち、アスコットのGⅢ戦で3着してこれが3戦目。この後はニューマーケットのフィリーズ・マイルに向かう予定。来年の1000ギニーには16対1のオッズが出されました。

続いてグッドウッドからもう一鞍、セレブレーション・マイル Celebration Mile (GⅡ、3歳上、1マイル)。
7頭が出走、15対8の1番人気には去年の勝馬、ゴドルフィンのポエツ・ヴォイス Poet’s Voice が支持されていました。今春のドバイ・ワールド・カップ(しんがり負け)以来のレースに死角もあります。

そのポエツ・ヴォイスは、ペースメーカーとしてエメラルド・コマンダー Emerald Commander を配しましたが、ここでもどん尻7着に敗退。優勝は出走馬中唯一の3歳馬で3対1のデュバウィ・ゴールド Dubawi Gold 。半馬身差2着に5歳馬セット・ザ・トレンド Set The Trend が食い込み、更に半馬身差3着は6歳馬ビーコン・ロッジ Beacon Lodge 。ここも3歳馬のレヴェルの高さを証明した一戦となりました。

デュバウィ・ゴールドはリチャード・ハノン厩舎、リチャード・ヒューズ騎乗の黄金コンビで、2000ギニーと愛2000ギニーで連続2着した実力馬。ロイヤル・アスコットのセント・ジェームス・パレス・ステークスで凡走(6着)したあと休養させたのが良く、ハンガーフォード・ステークス(GⅡ)でエクスセレブレーション Excelebration の4着に続く、休養明け2戦目での勝利です。
この日は最後方に付け、直線では前が塞がる場面もありましたが、一瞬で抜け出す脚はトップクラスのもの。着差は半馬身でしたが、ヒューズ騎手はゴール前は馬を抑える余裕。この後はムーラン・ド・ロンシャン賞でGⅠ初制覇を目指します。
強豪の復帰に注目。

さてこの日のもう一鞍は、これがウインザー競馬場のイヴニング開催で行われる唯一のパターン・レースとなるウインター・ヒル・ステークス Winter Hill S (GⅢ、3歳上、1マイル2ハロン7ヤード)。こちらも馬場状態は good to soft です。

2頭取り消しがあって10頭立て。8日前にヨーク競馬場のストレンソール・ステークスで3着したダックス・スカラー Dux Scholar が10対3の1番人気に支持されていましたが、半馬身及ばず2着。優勝は14対1の伏兵プリンス・ジークフリート Prince Siegfried でした。3着は4馬身半離されてシモン・ド・モンフォール Simon De Montfort 。

勝ったプリンス・ジークフリートはゴドルフィンの5歳せん馬。サイード・ビン・スロール厩舎はこのレースに強く、これが10年で4勝目。鞍上はデッド・ダンカンでした。
重馬場が得意の馬で、後方に下げ、あと1ハロンで先頭。一旦本命馬に交わされましたが、そこから二の足を使って差し返しての勝利です。7月エプサムの条件戦に続く2連勝。

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