不良馬場のノアイユ賞

昨日は月曜日にも拘わらずロンシャン競馬場でノアイユ賞 Prix Noailles (GⅡ、3歳牡・牝、2100メートル)が行われました。仏ダービーのトライアルと位置付けられる一戦。確たる情報を得ていませんが、恐らく日曜日にはフランス大統領選が行われましたから、恐らくその関係ではないかと想像されます。また、前年までは2000メートルでしたが、今年は2100メートル。この辺りの経緯についても調べが付いていません。
馬場は heavy 、少なからず結果に影響したと言えるでしょう。出走馬は6頭、1番人気(13対10)は去年のコンデ賞(GⅢ)を1番人気で制したロワ Loi 。シーズン・デビューでしたが、そのコンデ賞の3着リダーリ Lidari (5対2、2番人気)、4着ティフォンゴ Tifongo (83対10、4番人気)も出走してきましたから、力関係から見ても順当な人気でしょう。

レースはティフォンゴが先手を取って逃げ、格上挑戦のハード・ドリーム Hard Dream が2番手に付ける展開で、馬場状態もあってペースは超スローで落ち着きます。本命ロワは4~5番手で待機策。
やはりペースと馬場の影響か、先行馬と後続馬の差は詰まることなく、2番手のハード・ドリームが残り100ヤードで逃げ馬に並び掛けると、50ヤード地点で先頭、そのままゴールに飛び込みます。1馬身半差で逃げたティフォンゴが粘り込み、更に1馬身半差でヴァルド・ベール Valdo Bere が3着。ロワは後方から2番手で直線に入り、一旦は3番手まで押し上げたものの伸びを欠いて4着まで。

23対5の3番人気で制したハード・ドリームは地方に本拠を置くフランソワ・ロホー師が管理する馬で、2歳時は1戦未勝利、3歳になってボルドーとトゥールーズで連勝し、これで3連勝。中央での試金石をクリアーしました。ロホー師はノアイユ賞初制覇、騎乗したステファン・パスキエにとっても初勝利。同馬は仏ダービーに直行するようです。
一方人気で敗退したロワ陣営、騎乗したオリヴィエ・ペリエは“いつもの力が出ていなかった”とコメントしましたが、管理するジャン=マリー・ベギーニュは楽観的。敗因はペースと馬場、馬は消耗していないのでオカール賞に向かい、そこから仏ダービーに挑戦する意向とのこと。但しオカール賞に勝つことが条件になりそうですね。

ところでノアイユ賞から仏ダービーを制したのはこれまで12頭。最も新しい記録は2001年のアナバー・ブルー Anabaa Blue です。と言うことは、ここ10年は勝馬が出ていないということ。果たして今年はどうでしょうか。

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