サンタ・アニタ競馬場のフィナーレ

去年12月に始まったロングランのサンタ・アニタ競馬場・冬/春開催、愈々昨日の日曜日にフィナーレを迎えました。キーンランドで行われたG戦と合わせレポートしましょう。

最初にキーンランド競馬場のベン・アリ・ステークス Ben Ali S (GⅢ、4歳上、9ハロン)。ポリトラック・コースの馬場は fast 、7頭立て。
4対5の断然1番人気に支持されたワイズ・ダン Wise Dan は、昨年秋にチャーチル・ダウンズ競馬場のダート・コースでクラーク・ハンデ(GⅠ)に勝って以来の競馬。チャールズ・ロプレスティ師によってジックリと仕上げられ、万全の態勢でシーズン初戦に臨んできました。
前半はジョン・ヴェラスケスが手古摺るほど行きたがったようですが、向正面で落ち着き先頭。そのまま後続馬に影も踏ませず、2着ビッグ・ブルー・キッテン Big Blue Kitten に何と10馬身半の大差を付ける圧勝です。2馬身4分の3差3着はガイズ・リワード Guys Reward 。勝時計の1分46秒63はコース・レコード(これまでの記録は1分46秒77)のおまけ付きでした。
ワイズ・ダンはG戦3連勝、どんなコースにも適用し、今日はポリトラック、GⅠはダート、去年のファイアクラッカー・ハンデ(GⅡ)は芝コースという具合。今年狙うのは、もちろん最強古馬のタイトルでしょう。

そしてサンタ・アニタ競馬場。今年75周年のサンタ・アニタ、全てのレースが終了した後にはチャリティー・ウォークも行われたそうです。最後のG戦は芝コースの名物、サン・ファン・カピストラーノ・ハンディキャップ San Juan Capistrano H (芝GⅡ、4歳上、14ハロン)です。
馬場状態は firm 、6頭が出走。イーヴンの圧倒的1番人気に支持されたのは、前走サン・ルイ・レイ・ステークス(芝GⅡ)を制したバーボン・ベイ Bourbon Bay 。サンタ・アニタの芝コースでは8戦6勝2着1回と相性が良く、GⅡ戦5勝、2010年のこのレースの勝馬でもあります。
レースは長距離戦とあって縦に長い展開。ホッグズ・ホロウ Hog’s Hollow の逃げをハロッズ・クリーク Harrods Creek が追い掛け、向正面ではこの2頭が後続を10馬身以上離して逃げる展開。本命バーボン・ベイは最後方でジックリ待機し、最後の直線に賭ける構え。
2番手のハロッズ・クリークが先頭で直線に向きますが、バーボン・ベイは未だ後ろから二つ目。この時点では届かないかに見えました。これも後方2番手を進んだ3番人気(5対1)のイーグル・ポイズ Eagle Poise が先に抜け出して勝利を手にしたと思われた時、大外から一気に末脚を爆発させたのがバーボン・ベイ。正に最後の一歩で両馬が鼻面を揃えたところがゴール。長い写真判定の結果、バーボン・ベイがハナ差イーグル・ポイズを捉えていました。勝馬を管理するネイル・ドライスデール調教師も、ゴールでは届かなかったと思ったほどの際どい勝負。1馬身半差3着がハロッズ・クリーク、2番人気(5対2)のダーマー Dhaamar は4着。それにしても鞍上ジョエル・ロザリオはスリリングなレースをしたものです。単勝馬券を持っていた人は、さぞかし心臓に負担が掛かったことでしょう。サン・ルイ・レイもどん尻急襲策で制したロザリオ騎手でしたが、今回はそれ以上に思い切った競馬でしたね。
ドライスデール師にとってサン・ファン・カピストラーノは、1999年のシングル・エンパイア Single Empire 、2000年のサンシャイン・ストリート Sunshine Street 、それに一昨年のバーボン・ベイに続く4勝目。ドライスデール調教師の師匠に当たる故チャーリー・ウィッティンガム師は、何とサン・ファン・カピストラーノを14回も制した雲上人。ドライスデール調教師にとっては、その師匠の偉業に僅か一歩だけ近付いたカピストラーノでした。

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1件の返信

  1. まとめteみた.【サンタ・アニタ競馬場のフィナーレ】

    去年12月に始まったロングランのサンタ・アニタ競馬場・冬/春開催、愈々昨日の日曜日にフィナーレを迎えにキーンランド競馬場のベン・アリ・ステークスBenAliS(G、4歳上、9ハロン)。ポリ…

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