グレーフェリとフェイマス・ネイム

昨日はレパーズタウンのイヴニング開催でパターン・レースが2鞍行われました。馬場は good 、所により good to soft にまで回復してきたようです。
ここ数日はロンドンからの映像が紹介される機会が増えていますが、一時の雨ばかりという気候は終わりを告げたようですね。

先ずは夕方6時15分スタートのタイロス・ステークス Tyros S (GⅢ、2歳、7ハロン)。5頭立てで行われました。
朝方は先週末のアングルジー・ステークス(GⅢ)に勝ったグレーフェリ Grafelli が1番人気に支持されていましたが、既にGⅢを勝ったことによるペナルティーの3ポンドが嫌われたこと、回復した馬場の影響も考慮されたのでしょうか、最終的にはコヴェントリー・ステークス6着、オブライエン父子のラインズ・オブ・バトル Lines of Battle が指示を伸ばして5対6の1番人気に上がりました。グレーフェリは13対8で2番人気。ロイヤル・アスコットの活躍馬がその後も好成績を上げていることも評価されていたのでしょう。

2頭出しオブライエン厩舎の1頭、キングストン・ジャマイカ Kingston Jamaica の逃げで直線に入ります。2番手に付けたグレーフェリが外から迫り、3番手追走の本命ラインズ・オブ・バトルも更に外から追い上げて接戦。結局はグレーフェリが首差抜け出し、ラインズ・オブ・バトル2着、頭差3着にもキングストン・ジャマイカが粘り切りました。ペナルティー3ポンドを考えればグレーフェリの実力が1枚上ということでしょうが、2・3着のオブライエン陣営も将来性充分でしょうか。
コヴェントリー・ステークスでラインズ・オブ・バトルを破ったドーン・アプローチ Dawn Approach の評価も更に上がりそう。

ジム・ボルジャー厩舎、ケヴィン・マニング騎乗のグレーフェリは、最初に紹介したように7月22日にアングルジー・ステークスを圧勝したばかり。それから4日後、僅か5日間でGⅢに2勝したことになります。このあとは夏休みを取り、10月初旬のジャン=リュック・ラガルデール賞(GⅠ)を目指す予定。来年2000ギニーのオッズも、これまでの33対1から20対1に上がりました。

続いてはメルド・ステークス Meld S (GⅢ、3歳上、1マイル1ハロン)。6頭が出走してきましたが、このレース2連覇中のフェイマス・ネイム Famous Name が負けはあり得ないという期待感で3対10の1本被り人気。去年のクラシック戦線を賑わしたネイティヴ・カーン Native Khan の復調が何処までということで2番人気(4対1)に支持されていました。

レースはディファイニング・イヤー Defining Year の逃げを3番手でマークしたフェイマス・ネイムが、ゴーサインに応えてスパートした所で瞬時に終了。2着に追い込んだ伏兵(33対1、最低人気)バリーバッカ・レディー Ballybacka Lady に5馬身半差を付けての3連覇達成、文句なしの快挙です。4分の3馬身差でネイティヴ・カーンが3着。
バリーバッカ・レディーはファヒー厩舎からジェシカ・ハリントン夫人の管理下に移っての初戦、馬にとっても環境が変わったことで好影響を及ぼしたのでしょうか。

今年7歳のフェイマス・ネイム、これが通算18勝目ともなり、未勝利戦を除けば全てリステッド戦以上での成績。鞍上も唯1回(マイケル・キネーン騎乗で2着)を除いては全てパット・スマーレンが騎乗してきました。
ただ不思議なことにアメジスト・ステークス(GⅢ)とメルド・ステークスの3連覇はあれど、GⅡ以上での勝鞍はありません。悲願のGⅡ、GⅠ制覇を目指してこれからも好走が期待されましょう。

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