アメリカ最後のBCトライアル
昨日の木曜日はキーンランド競馬場でもグレード・レースが一鞍行われました。ジャスミン・ステークス Jessamine S (芝GⅢ、2歳牝、8.5ハロン、BC)。この所毎週のように行われてきたBC招待の対象レース、これがアメリカでは最後の一戦となり、あとは北米ではこの日曜日に行われるカナダのGⅠ3鞍を残すばかりとなりました。
JPモルガン・チェースがスポンサーとなるジャスミン・ステークスの対象は、もちろんジュヴェナイル・フィリーズ・ターフ。去年からGⅢに格上げされた芝戦で、通算では今年が22回目となります。firm の芝コースに2頭が取り消して11頭立て、前走ルイジアナ・ダウンズの一般ステークスに勝ったオールウェイズ・キッテン Always Kitten が5対2の1番人気。出走馬中G戦勝馬は無く、ステークス勝馬は他にオスカー・パーティー Oscar Party (7対1、並んだ4番人気)のみという難解なメンバーです。
レースはサンセット・タイム Sunset Time の逃げ。直線は大混戦で、一旦は4番人気(7対1)の一角サマー・オブ・ファン Summer of Fun が先頭に立ちましたが、終始2番手を進んだムーンウォーク Moonwalk が内から差し返し、馬5頭分の大外から追い込むキッテンズ・ポイント Kitten’s Point 、馬群を割るように間を衝いたオスカー・プレイの4頭がほぼ一戦でゴールインする写真判定に。結果最内のムーンウォークがハナ差でキッテンズ・ポイントを抑え、頭差でサマー・オブ・ファンが3着、更にハナ差でオスカー・パーティーの順。5着以下も差の無い混戦でした。本命オールウェイズ・キッテンは10着凡走。
デール・ロマンス厩舎、コーリー・ラヌリー騎乗のムーンウォークは何と36対1、9番人気という伏兵で、ケンタッキーの一般ステークス(ケンタッキー・カップ・ジュヴェナイル・フィリーズ)で3着したことはありますが、優勝は初めてです。調教師、騎手共にこのレースは初優勝。BCへの最後の切符を手にしたムーンウォーク、BCジュヴェナイル・フィリーズ出走は陣営の協議の上で決定されるでしょう。
以上で勝馬に優先出走権が与えられるアメリカのトライアル・シリーズは終了。今年のBCは11月2日と3日、サンタ・アニタ競馬場を舞台に去年と同じ15レースが行われます。
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