エクリプス賞

昨日の金曜日にもフランスではG戦が行われています。エクリプス賞 Prix Eclipse (GⅢ、2歳、1200メートル)。去年と一昨年はメゾン=ラフィット競馬場でしたが、今年はまたシャンティー競馬場に戻った一戦。
本来はメゾン=ラフィット競馬場のレースとして創設されたものですが、度々競馬場を移して実施、最近は本来のメゾン=ラフィットとシャンティーでキャッチボールのようにして開催されています。距離も度々変更、私などは1300メートル戦として記憶していますが、今年も1200メートルで行われました。
馬場は very soft 、10頭立て。19対10の1番人気は、3連勝の後ここ2戦パターン・レースでは4着、10着と不本意な成績に終わっているペニーズ・ピクニック Penny’s Picnic 、復調が期待されます。英国からも小厩舎から2頭、ジュライ・ステークス(GⅡ)2着のルイシャム Lewisham と前走チーヴリー・パーク・ステークス(8着)にも出走していたジャダンナ Jadanna が挑戦。前者が5対1の2番人気、後者は17対2の5番人気。

レースはそのジャダンナとマイ・グリッタース My Glitters の逃げ争い。内で待機した本命ペニーズ・ピクニックが直線で期待通り抜け出し、インタラスティング Interesting に2馬身半差を付けて快勝。ハナ差3着には最後方からシェフ・ウイ・シェフ Chef Oui Chef が追い込みました。ジャダンナは6着、ルイシャムも8着と敗退です。
最初に紹介したように、ペニーズ・ピクニックは新馬戦からメゾン=ラフィットのリステッド戦を含めていずれも1000メートル戦で無傷の3連勝。そのあとロベール・パパン賞(GⅡ)4着、モルニー賞(GⅠ)10着と、共に1200メートルのG戦ではいずれもレックレス・アバンダン Reckless Abandon に完敗していました。そのレックレス・アバンダン、本日行われるミドル・パーク・ステークスの本命ですから、エクリプス優勝はレックス・アバンダンの評価を更に高めることにも貢献しています。

このあとはクリテリウム・ド・メゾン=ラフィットが絶好の狙い目ですが、陣営としてはこれで既に6戦、レース後の状態を見て判断するとのこと。5ハロン、6ハロンと距離を伸ばしてきた同馬、来シーズンは7ハロンのジェベル賞からスタートする予定とか。距離への適性を探るトライアルともなりそうです。
ペニーズ・ピクニックの3代母は仏オークス、ヴェルメイユ賞を制したミセス・ペニー Mrs Penny 、2代母ペニーズ・ヴァレンタイン Penny’s Valentine もイタリア1000ギニーで3着した馬。一方父ケレイフ Kheleyf はダンジグ Danzig 系、ジャージー・ステークス(GⅢ、7ハロン)に勝った短距離系。スピード系父馬×スタミナ牝系がどう出るか。陣営ならずとも注目の1頭です。

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