スミオンの逃走劇
昨日のサン=クルー、トーマス・ブライアン賞 Prix Thomas Bryon (GⅢ、2歳、1600メートル)が行われました。馬場は heavy 、6頭立て。牡馬4頭に対し牝馬2頭というメンバー構成です。
9月22日にシャンティー競馬場で行われたメンバーから3頭が出走。そのときは1番人気で2着に終わったヴィジヤーニ Visiyani が今回も13対10の本命に推されていました。
レースはクリストフ・スミオン騎乗の4番人気(5対1)ユーエス・ロー US Law の逃げ、人気のヴィジヤーニは後方待機。ペースはスローでしたが、後半で一気にスパートを掛けたユーエス・ローが、まんまと逃げ切ってしまいます。着差は2馬身、2番人気(4対1)の牝馬ケンホープ Kenhope が2着に入り、ヴィジヤーニも追い込みましたが1馬身差の3着まで。ハットトリック Hat Trick 産駒でモルニー賞8着のゼンジ Zenji が4着、凱旋門賞馬ソレミア Solemia と馬主・調教師・騎手共に全く同じ陣営のメロディーク Melodique は6着最下位敗退に終わりました。
スミオンの巧みな騎乗でG戦初勝利を飾ったユーエス・ローは、前走シェーヌ賞ではヴィジヤーニとは短首差で3着だった馬。両馬にほとんど実力差はありませんでした。パスカル・ベリー師の管理馬、次走は同じサン=クルーで行われるGⅠ戦のクリテリウム・インターナショナルになる予定。
名前から連想されるように、同馬の父は仏ダービー馬ローマン Lawman 。2代母がフェニックス賞(GⅠ、5ハロン)に勝ってアベイ・ド・ロンシャン賞、ナンソープ・ステークス、スプリント・カップとGⅠの短距離戦でいずれも3着したファラオズ・デライト Pharaoh’s Delight だけに、距離適性が問題となる血統でしょう。
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