キーンランド競馬場の秋開催開幕

昨日の金曜日(10月7日)、レキシントンはキーンランド競馬場の秋開催がオープンしました。天候にも恵まれ、入場人員もオープニング・デイの記録を更新したようです。馬場中央の大木も紅葉に染まり、正に秋酣のキーンランド。開幕日のG戦は2鞍、いずれもブリーダーズ・カップへの指定レースで、ここからチャーチル・ダウンズに向かう馬も数多く登場してきますので目が離せません。

そのキーンランド競馬場、最初はフェニックス・ステークス Phoenix S (GⅢ、3歳上、6ハロン)。フェニックス・ステークスというレース名はアイルランドにもありますが、そちらが2歳戦であるのに対し、キーンランド競馬場のそれは3歳上の短距離戦。現在ではブリーダーズ・カップ・スプリントの指定レースでもあります。1831年創設と歴史は古く、レース名は有名だったフェニックス・ホテルから採られたものだそうです。アメリカでは最も古いレースでもあります。1989年以前はキーンランドの春開催で行われてきましたが、現在では秋開催に移行されています。
今年の勝馬はフーフィット Hoofit 。7頭立て。ペースが速かったか、後方に待機した馬の一騎打ち。直線最内を衝いたフーフィットと外から追い込んだエイクナイト Aikenite が鼻面を並べてゴールイン。写真判定の結果、フーフィットがハナ差抜けていました。フーフィットはニュージーランド産の4歳せん馬で、これが転戦したアメリカでの2戦目にして2連勝。今年1月までニュージーランドで走っていましたが、南半球も含めG戦は初勝利となります。
調教師はグレアム・モーション、騎手はエドガー・プラード。

続くアルシバイアディース・ステークス Alcibiades S (GⅠ、2歳牝、8.5ハロン)。創設は1952年。1973年にグレード制が導入された時はGⅢでしたが、1976年にGⅡ、2007年からは最高格のGⅠに昇格した一戦。現在ではブリーダーズ・カップの指定レースで、勝馬には自動的にブリーダーズ・カップ・ジュヴェナイル・フィリーズへの参戦権が与えられます。レース名は1930年にケンタッキー・オークスに勝ったチャンピオン牝馬アルシバイアディースから。
今年の勝馬はステファニーズ・キッテン Stephanie’s Kitten 。13頭立て。中団待機。直線で馬場の中ほどを通り、首を横に向ける癖の悪さを見せながらも2着ハート・オブ・デスティニー Heart of Destiny に1馬身半差の快勝。自動的に出走権を得たのはジュヴェナイル・フィリーズ(GⅠ)ですが、陣営はジュヴェナイル・フィリーズ・ターフ(芝GⅡ)に向かう意向だそうです。初勝利はアーリントンの芝コースでしたし、ステークス初挑戦もカナダの芝戦。メインコースでも結果を出しましたが、芝コースの方により適性があるというのが調教師の考えです。これで3戦2勝、馬名はオーナーの孫娘に因んで付けられたものだそうです。
その調教師はウェイン・カタラーノ、騎手ジョン・ヴェラスケスは、本来騎乗する予定だった馬が取り消したためにこちらに回ってきた由。

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