今年の凱旋門賞は、この馬で決まり?

日曜日のヨーロッパ、G戦はフランスのシャンティー競馬場で行われたアレ・フランス賞 Prix Allez France (GⅢ、4歳上牝、2000メートル)一鞍です。馬場は good 、10頭が出走してきました。去年はディープインパクト産駒のアクアマリン Aquamarine が勝って話題になりましたが、今年は日本でもニュースになる様な馬は出ていません、が・・・。
何頭かのG勝馬を差し置いて5対2の1番人気に支持されたフェアリー・フェアー Fairy Fair は、4歳馬ながらこれが未だ5戦目という経験の浅い馬で、去年はロンシャンのリステッド戦を含め2戦2勝、今季はサン=クルーの条件戦4着でスタートしていました。

レースは今年既に2戦しているハーレム・レディー Harem Lady が逃げ、フェアリー・フェアーは後方待機策を取りましたが、直線ではほとんど伸びず6着敗退。格上のここは荷が重かったのでしょうか。替って台頭したのは、4番手の外から鋭く伸びた2番人気(16対5)のロマンティカ Romantica 。逃げ粘ったハーレム・レディーとは半馬身差でしたが、ロマンティカ58キロに対しハーレム・レディーは54キロ。着差以上の楽勝と見て良いでしょう。3着は1馬身差でこれも54キロのヴィクトリンナ Victorinna 。

勝ったロマンティカは、前日G戦ダブルを達成したアンドレ・ファーブル厩舎、マクシム・グィヨン騎乗のコンビ。この日もこの二人はハットトリックを完成させた上、グィヨン騎手はG戦から最終レースまで4連勝、その前の一鞍を加えて一日5勝(この日は7レース)という快挙を成し遂げています。パリで競馬を楽しむ方、グィヨンを買っていれば馬券は間違いありませんヨ。
ところでロマンティカは3歳時の去年、G戦で2戦続けて2着した後ドーヴィルでノネット賞(GⅡ)に優勝。続くヴェルメイユ賞は9着大敗で期待を裏切りましたが、そのあとはジックリ休養に充て、体調を整えてのシーズン開始でした。GⅡ勝馬のペナルティーとして4キロが追加負担となりましたが、それを問題にしない復活です。

騎乗したグィヨン君、将来GⅠ馬になることは間違いない、との惚れ込み様。血統も超一流で、父はガリレオ Galileo 、母はBCフィリーズ・アンド・メア・ターフ、コロネーション・ステークス、ジャック・ル・マロワ賞などGⅠに3勝して2001年のヨーロッパ・チャンピオン牝馬に選ばれたバンクス・ヒル Banks Hill で、母の兄弟にもGⅠ馬が他に3頭もいるというクラシック血脈。
古馬牝馬が勝てるGⅠ戦は決して多くはなく、陣営の視野には当然ながら凱旋門賞が入っていると思われます。既に凱旋門を7勝しているファーブル師、今年はこの馬で勝負でしょうか。個人的には密かに狙いたい凱旋門賞馬ですネ。

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