仏ダービー馬の意外な次走

日曜日はドイツ・ダービーが行われましたが、当日記ではそこまでは扱いません。で、フランスのG戦一鞍のレポートです。

メゾン=ラフィット競馬場でメッシドール賞 Prix Messidor (GⅢ、3歳上、1600メートル)が行われましたが、出馬表を見て驚いたのが仏ダービー馬インテロ Intello が登場してきたこと。
ダービーの距離が短縮されたとはいえ、例年仏ダービー馬や入着した馬たちはパリ大賞典に向かうのが通常のローテーション。そこから秋の凱旋門賞と言うのがフランス競馬界の常識とも思えましょうが、今年のインテロ陣営は別のアイデアを持っているようです。

直線の1600メートルで行われるGⅢ、good の馬場に6頭が出走してきました。3歳馬はインテロ1頭で、他は古馬マイラー。GⅠ勝ちのペナルティーとして4キロの負担重量が加算されたインテロですが、力関係から30対100の1番人気に支持されています。
ペースメーカーとしてプランス・ダリエノール Prince d’Alienor を出走させてきたアンドレ・ファーブル厩舎。予定通りペースメーカーの逃げを3番手で追走した本命馬、残り1ハロンで先頭に立つと、鞍上オリヴィエ・ペリエはムチを取ることも無く、2着メインセール Mainsail (9対2、2番人気)に1馬身半差を付けて楽勝。更に半馬身差でドン・ボスコ Don Bosco (78対10、3番人気)が3着と順当な結果です。

仏ダービー優勝のあと、陣営(ウェルザイマー兄弟)はドーヴィルのジャック・ル・マロワ賞に登録。どうやらインテロの当面の目標は1マイルのチャンピオンを目指すことにあるようです。であれば、同じ直線の1マイル戦であるメッシドール賞をトライアルとして選択したのは極めて自然な流れでしょう。
ブックメーカーは直ぐに凱旋門賞と結びつけ、この勝利でオッズは6対1。現時点ではアル・カジーム Al Kazeem と並んだ1番人気に挙がっていますが、陣営はあくまでジャック・ル・マロワの結果を見てから、とのこと。2000メートルは既に克服していますが、次の400メートルはファーブル師と相談しながら結論を出す構えでしょう。
そのファーブル師、「収穫」という意味を持つメッシドール賞は10勝目。3歳馬が制したのは2001年以来のことになります。

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