米露の共同作業
一時放送が途切れていましたが、回復して聴き終えた昨日の≪Proms 13≫は、新たにアメリカで結成されたユース・オケのイギリスデビューです。
指揮はロシアを代表する巨匠ゲルギエフ、ということでアメリカとロシアのコラボレーション・プログラムでした。政治の世界ではオバマとプーチンは犬猿の仲ですが、音楽の世界は別、ということでしょう。
ショーン・シェパード/マギヤー Magiya (BBC・カーネギーホール共同委嘱作、ヨーロッパ初演)
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
~休憩~
ショスタコーヴィチ/交響曲第10番
アメリカ・ナショナル・ユース管弦楽団
指揮/ワレリー・ゲルギエフ
ジョシュア・ベル(ヴァイオリン)
最初の英米共同委嘱作を書いたのは、アメリカの若手作曲家。ホームページもあります。↓
http://www.seanshepherd.com/#/home/
どうやら最新の状態に更新されていないようで、出版社であるブージーのサイトの方が便利。今回の演奏曲についても記載がありました。
題名は「マジック Magic」の意味で、10分ほどの短い作品です。
http://www.boosey.com/cr/news/Sean-Shepherd-interview-about-Tuolumne-and-Magiya/100231
チャイコフスキーの協奏曲は、もちろんアメリカのヴァイオリニスト。以前はカットがあったり、ソロ・パートをより演奏効果が上がるように改竄する演奏もありましたが、今は全くチャイコフスキーのオリジナル通りに演奏するのが当たり前。この日もそうでした。
アンコールもチャイコフスキーで、「懐かしい土地の思い出」作品42から第3曲のメロディー。弦楽合奏が伴奏する版ですが、司会者のアナウンスではアレクサンドル・ラスカイ編と言っていました。
この曲集(3曲のセット)はグラズノフの管弦楽伴奏版が知られれていますが、それとは違うのでしょうか。私は不勉強で聴いただけでは判りませんでした。何方かご教示頂ければ幸いです。
いずれにしても管弦楽付のアンコールですから、予定された手順でしょう。
ショスタコーヴィチについては特に紹介する必要はありますまい。
この後にもアンコールがあって、ガーシュウィンの歌劇「ボーギーとベス」をリチャード・ロドニー・ベネットが管弦楽用絵画としてアレンジしたもの。
良く良く考えれば、ガーシュウィンの両親はロシア人だった、というところもミソでしょうね。ガーシュウィンはアメリカ名前で、本名はゲルショヴィッツと言うんでしたっけ。
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