プロムス・リング第4夜

遂にリングを聴き終えました。ほぼ1週間、ネット中継とは言え、最初から最後まで全曲を聴き通したのは久し振りのことです。
小生が学生の頃は、NHKが毎年の年末にバイロイトのライヴ録音を一気に放送していたものでした。ですから私にとって大晦日は紅白歌合戦ではなく、神々の黄昏。勤め出してからも放送は年末でしたから、巧い具合に聴き続けられたものです。
私のリング初体験はルドルフ・ケンぺの指揮。柴田南雄氏の解説が入る形でしたが、テープに録音して繰り返し聴いたものです。もちろんその間にスコアを見て聴くという方法に気が付き、オイレンブルクのスコアはボロボロになりましたっけ。こうしてマゼール、ベーム、ブーレーズの指輪を楽しんできました。

ワーグナーの毒を皿まで味わってしまうと、後は忌避反応が起きます。その後はレーザー・ディスクが開発されて初めてシェロー演出で見たこと。初台で4年がかりのトーキョー・リングをナマ体験したことことが懐かしい思い出ですね。
真面目に接したのはその程度で、あとは二期会のワルキューレなどほとんどが摘み食い。飯守/シティ・フィルも全部は聴きませんでした。もちろん朝比奈/新日フィルもパス。

今回改めてプロムス・リングを聴きましたが、もう一度一から勉強してみたい、という気持ちにさせられたリングではありました。バレンボイムって、やっぱり凄い指揮者です。

≪Prom 20≫
ワーグナー/楽劇「神々の黄昏」(演奏会形式)
 シュターツカペレ・ベルリン
 指揮/ダニエル・バレンボイム
 ニナ・シュティンメ(ブリュンヒルデ)
 アンドレアス・シェーガー(ジークフリート)
 ミハイル・ペトレンコ(ハーゲン)
 ゲルト・グロチョウスキ(グンター)
 アンナ・サミュイル(グートゥルーネ/第3のノルン)
 ヨハンネス・マルティン・クレンツル(アルベリヒ)
 ワルトラウテ・マイヤー(ワルトラウテ/第2のノルン)
 マルガリータ・ネクラソヴァ(第1のノルン)
 アーガ・ミコライ(ヴォークリンデ)
 マリア・ゴルツェフスカヤ(ヴェルグンデ)
 アンナ・ラプコフスカヤ(フロースヒルデ)
 ロイヤル・オペラ合唱団

ブリュンヒルデ、アルベリヒ、ラインの乙女たちは全体を通して同じキャスト、ジークフリートは「ジークフリート」とは別の歌手が歌っていました。歌手の中では、やはりシュティンメが立役者だったでしょう。
一発のライヴ演奏ですから100%完璧とは行きませんが、序夜と三部作を通して極めてレヴェルの高い演奏でした。
かつてはバイロイトでもジークフリートの葬送行進曲のあと、グートゥルーネの夢の場面をカットする演奏(演出)もありましたが、今回は一か所のカットも無い完全な全曲演奏です。

この日も第2幕までは演奏が終わると直ぐに盛大な拍手が起きていましたが、さすがに全曲の最後は客席の沈黙が長く続きました。
8000人が入るというロイヤル・アルバート・ホールですが、最後の幕など咳払い一つ聞こえない集中力は圧巻。真に大人の対応で応える聴衆も聴き所の一つでしょう。

ということでリングが終了。気分としてはプロムスも半分終わったという心持ですね。実際は3分の1済んだだけだし、オペラ全曲も未だ4本残っています。
明日からまた新たな気持ちでBBCに繋ぎましょう。

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