ルトスワフスキ生誕100年と、

今日もプロムスの中継を2本聴きます。これで夏休みの間の遅れを取り戻せることになりますな。

先ずは8月7日の演奏会から、BBC響のルトスワフスキ生誕100年を祝したプロにホルストを組み合わせた珍しい回です。

≪Prom 32≫
ルトスワフスキ/交響的変奏曲
ホルスト/エグドン・ヒース
ルトスワフスキ/ピアノ協奏曲
     ~休憩~
ホルスト/惑星
 BBC交響楽団
 指揮/エドワード・ガードナー
 合唱/BBCシンフォニー・コーラス
 ルイ・ローティエ(ピアノ)

前半にルトスワフスキが2曲並びますが、最初は彼の初期作品、次のピアノ協奏曲は後期の作品が選ばれています。

ところでルトスワフスキのスコアで手元にあるものは交響曲の2番から4番まで、管弦楽のための協奏曲、夢の空間、オーケストラのための本、小組曲、弦のための葬送音楽、それに織られた言葉の9曲だけ。
私がスコアを買うのは原則として演奏会の予習のためですが、改めてその少なさに愕然としました。それだけ日本ではルトスワフスキを演奏する機会が少ないということでもありましょう。今回のピアノ協奏曲などは世界中で演奏されている名曲ですから、残念な気もします。

そんなわけで譜面無しの視聴。交響的変奏曲は若書きらしく、彼としては極めて聴き易い部類でしょう。10分も掛からない演奏会幕開け用のピースかと思われます。
対してピアノ協奏曲は4楽章から成る大曲。第1楽章は鳥や虫の鳴き声を連想する個所があり、明らかに夜の音楽。対して終楽章はパッサカリアのようで、テクニック的にも第一級の協奏曲と聴きました。こちらはいずれスコアをゲットしなければなりますまい。

一方ホルストは2曲ともスコアを見ながら聴くことが出来ました。日本では交響詩「エグドン・ヒース」は全く知られていないと思いますが、私は音盤で知って冒頭の不思議なメロディーがどのように書かれているか知りたくてスコアを取り寄せた記憶があります。
応えは基本が7拍子で、後半では5拍子や4拍子も登場しますが、2でも3でも割り切れない拍子を使う辺りが如何にもホルストらしい神秘的で美し作品。

この「7」は惑星の楽章数と同じですし、「5」も惑星の最初と最後の楽章に使われる拍子。ここにも共通点があるのでは、と思いながら聴いていました。
御承知のように惑星はオルガンを含めて膨大な楽器編成で書かれた曲。ロイヤル・アルバート・ホールの広大な空間こそ、この曲の再現には最も適しているのではないでしょうか。

最後のネプチューン、繰り返しながら消えて行く女性合唱は9回までカウント出来ました。確か初録音となった初演者ボールト指揮のウェストミンスター盤(ウィーン国立歌劇場)では5回だったと記憶していますから、如何にアルバートホールのスペースが広大だということの証拠にもなりましょう。

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