ティッチアーティとスコティッシュ室内管
8月第4週の最初、昨日のプロムスはスコットランド室内管弦楽団のコンサートでした。2009年から同オケの首席指揮者を務める若手のティッチアーティという人の指揮。
≪Prom 49≫
ベルリオーズ/序曲「リア王」
メンデルスゾーン/ピアノ協奏曲第1番
~休憩~
バッハ=ベンジャミン/フーガの技法~カノンとフーガ
ベートーヴェン/交響曲第3番
スコティッシュ室内管弦楽団
指揮/ロビン・ティッチアーティ
スティーヴン・ハフ(ピアノ)
協奏曲を弾くハフは、プロムス・ファースト・ナイトでラフマニノフとルトスワフスキを弾いたのに続き2度目の登場です。
冒頭のベルリオーズは細部に拘った演奏で、初めて聴いたこの指揮者にチョッと興味を持ちました。テンポの伸縮が顕著。
後半はバッハの編曲ものからスタート。ベンジャミンという作曲家は二人いて混同しますが、これは英国のジョージ・ベンジャミンによる編曲。もう一人のベンジャミンはオーストラリア人のアーサー・ベンジャミンで、アーサーが亡くなった1960年にジョージが産まれているので覚えやすいかも。
ジョージは9歳で作曲を発表するなど天才と言われた人で、ピアノの名手でもあります。日本では作曲の先生としての方が有名で、藤倉大の師匠だと言えば通りが良いでしょうか。
当編曲はヴァイオリン3、ヴィオラ2、チェロ、フルート、ホルン2の合計9人による室内楽風のもの。どのピースをオーケストラにアレンジした、というよりもバッハをベースにして新たに作曲したような趣でした。
エロイカは典型的なピリオド系の演奏。ノン・ビブラート、ホルン・トランペット・ティンパニはバロック楽器を使っているように聴こえます。
もちろんリピートは全て実行する、今時のベートーヴェン。
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