G戦初制覇2題

6月19日、日曜日のアメリカ競馬はG戦2鞍。三冠も終え、舞台は夏競馬に移りつつあります。これは日本と同じ。

先ずモンマス・パーク競馬場のペガサス・ステークス Pegasus S (GⅢ、3歳、8.5ハロン)。創設された当初はベルモント・ステークスの勝馬や三冠レースで活躍した馬、例えばブライアンズ・タイム Brian’s Time も勝ってGⅠ戦にランクされたこともありましたが、現在は同競馬場で7月末に行われるハスケル国際(GⅠ)の前哨戦としての位置付けに落ち着いています。
fast の馬場に7頭立て。前走ベルモントでピーター・パン・ステークス(GⅡ)に勝って3戦3勝、ベルモントを回避してここに照準を定めたユニファイド Unified が1対5の断然1番人気。ここをステップにハスケルでクラシック馬を迎え撃つ計画です。
レースは5番人気(15対1)のサラトガ・ジャック Saratoga Jack が飛ばし、ユニファイドは3番手追走。しかしペースが速過ぎたか、コーナーを二度回る競馬が初体験だったか、大本命が失速。替って前半は最後方に待機した2番人気(6対1)のドネガル・ムーン Donegal Moon が内ラチ沿いにスルスルと順位を上げ3番手で直線、3番手追走から一旦先頭に立った3番人気(同じ6対1)のオウサム・スルー Awesome Slew を外から捉えると、後方3番手から外を通って追い込む6番人気(29対1)のイクスティンクト・チャーム Extinct Charm を1馬身4分の1差抑えて優勝。首差で内ラチ沿いを粘ったオウサム・スルーが3着に粘り、ユニファイドは5着に沈んで初黒星を喫しました。
トッド・プレッチャー厩舎、ジョー・ブラーヴォ騎乗のドネガル・ムーンは、昨年秋のキーンランドで初勝利。今年3月にはパークス・レーシングでアローワンス戦に勝って2勝目を挙げ、ブルー・グラス・ステークス(GⅠ)に挑戦するも8着。前走5月21日の一般ステークス(サー・バートン・ステークス)4着からの逆転劇でした。これが3勝目(11戦)で、もちろんG戦は初勝利。騎乗したブラーヴォは、前日チャーチルでブレイドスター Bradester に騎乗してスティーヴン・フォスター(GⅠ)を制しており、連日のG戦勝ちとなりました。

一方、サンタ・アニタ競馬場では3歳牝馬の芝戦、ハネムーン・ステークス Honeymoon S (芝GⅡ、3歳牝、9ハロン)。去年は5月3日、ケンタッキー・ダービーの前日に行われましたが、今年はクラシックを終えてからのスケジュールです。firm の馬場に1頭が取り消して9頭立て。前走サンタ・アニタでセニョリータ・ステークス(芝GⅢ)をハナ差で制してG戦初勝利を挙げたステイズ・イン・ヴェガス Stays in Vegas が3対1で1番人気。同じ3対1に3頭、4番人気も7対2と拮抗した混戦です。
7番人気(19対1)のゴーン・トゥー・バリ Gone to Bali が逃げ、ステイズ・イン・ヴェガスは2番手追走。しかし直線は大混戦で、ステイズ・イン・ヴェガスは内ラチ沿いを、その外から前半は後方2番手で待機していた8番人気(23対1)のチーカブー Cheekaboo が、更に外を4番手に付けた2番人気(3対1)のビー・マイン Be Mine 、大外を4番人気(7対2)のデックド・アウト Decked Out が衝いて4頭が横一線でのゴール。写真判定の結果、チーカブーがビー・マインを頭差抑え、ハナ差でステイズ・イン・ヴェガスが3着、首差デックド・アウトが4着でした。
ピーター・ユートロン厩舎、マイク・スミス騎乗のチーカブーは、5月1日にゴールデン・ゲートでカリフォルニア産馬限定の一般ステークス(カンパナイル・ステークス)に勝っており、ステークスは2勝目でG戦は初勝利。これで8戦3勝2着2回3着2回、名手スミスの好騎乗とコース取りが勝利を齎したG戦だったと言えそうです。

 

 

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