南米産馬に注目

昨日は火曜日ながらサン=クルー競馬場でパターン・レースが一鞍行われました。10月最後のG戦となるフロール賞 Prix de Flore (GⅢ、3歳上牝、2100メートル)。

馬場は very soft 、登録馬の中では最も成績が良かったスパークリング・ビーム Sparkling Beam が取り消して8頭立て。前々走ヴェルメイユ賞でトレーヴ Treve の5着したガルヴォーン Galvaun が9対5の1番人気。
英国から遠征したミス・ユー・トゥー Miss You Too と、ヴェルメイユ賞4着のオリオン・ラヴ Orion Love が後続を離して逃げ、ガルヴォーンは中団待機。直線に入って先行2頭がバテると、伸びてきたのは本命馬ではなく2番人気(125対5)のナルニーン Narniyn 。後方から伸びるガガ・エー Gaga A に1馬身4分の3差を付ける快勝でした。5馬身差が付いてヴァリー・ジェム Vally Jem が3着に入り、ガルヴォーンは5着敗退。

勝ったナルニーンはアガ・カーンの持ち馬で、アラン・ド・ロワイヤー=デュプレ厩舎。鞍上クリストフ・ルメールは自信満々の騎乗で、着差以上に強い内容だったと言えるでしょう。5月末デビューの3歳馬で、3戦目にシャトーブリアンで初勝利、続くシャンティーのリステッド戦も制して3連勝となります。もちろんG戦は初挑戦での初勝利、今回の着差は前走のリステッド戦と同じでした。

注目したいのは、最低人気(26対1)で2着したデヴィッド・スマガ厩舎のガガ・エーでしょう。南米のウルグァイ産馬のため北半球の馬とは半年の生年差があり、フランスでは4歳馬の扱い。オーナーはブラジル人(ベンジャミン・スタインブルック)で、ブラジルとアルゼンチンで走り、ブラジル・オークスで2着した実績があります。
オーナーによると、現地では芝コース向きの馬が多く生産されているとのことで、ヨーロッパ競馬に意欲的。7月にフランスで初めて走り(メゾン=ラフィットのリステッド戦7着)、前走10月のシャンティー(条件戦4着)に続き、これが3戦目。競馬に慣れてきたこともあり、徐々に成績が上がってきました。
実は日曜日に行われた仏セントレジャーで2着したゴーイング・サムホェア Going Somewhere も、同じスタインブルック氏の持ち馬。南米産馬でヨーロッパ競馬に挑戦、という図式が今後も続くと思われます。

ということで、南米産馬にも注目しましょう、というお話です。

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